A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

バニラビーンズ/バンドじゃないもん!@新宿LOFT 2012.12.17 (mon)

2012年12月19日 00時54分14秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


「バニラビーンズ5周年対バン企画 風は吹くのか!? Vol.1 ~バニビ、バンドでやるもん!~」
出演:バンドじゃないもん!/バニラビーンズ

今年の夏の「アーバンギャルドの病めるアイドル五番勝負!!!!!」ツアーでアイドル戦国時代の現場を体験して以来、新世代アイドルの魑魅魍魎の森に踏み込んでしまった。様々なライヴイベントでアイドルと遭遇する機会も増え自らYouTubeやCDで音と映像を視聴してみた。ハロプロ系アイドル・AKB48関連・ももクロ等をテレビで観る分には悪くないし、インディーズ・アイドルのライヴはヲタ芸爆発のアゲアゲ状態が楽しいが、正直言ってCDで聴いて面白いかというと難しいところ。

その中でリスナーとして大きな興味を惹かれたのがレナとリサの二人組バニラビーンズ、通称「バニビ」である。北欧の風にのってやってきた、清楚でイノセンスな雰囲気を持つ“オシャレ系ガールズユニット”。2007年結成、3枚のアルバムと7枚のシングル、2枚のDVDをリリースしている彼女たちはアイドル五番勝負で観たが音楽的に80'sネオアコ・90's渋谷系の要素が強く、ノリノリのダンスビートではなくオシャレトロな歌とポージング(モデル風振付け)で魅惑するパフォーマンスが印象的だった。観客がヲタノリではなく手拍子で盛り上がるのも新鮮だった。掟ポルシェのプロデュース、ピチカートファイヴ「東京は夜の七時」やスピッツ「おっぱい」のカヴァー、さらにはミッシェル・ガン・エレファント「世界の終わり」、レッド・ツェッペリン「天国への階段」のカヴァーまでやる音楽性の豊かさ。キノコ頭担当レナが166cm、外はね頭担当リサが173cmというモデル並みのスタイルの良さと美脚。他のアイドルが"会いに行ける等身大の女の子"をテーマにしているのに比べ、バニビの完成されたパフォーマンスと少しハイソな佇まいは逆に80年代以前の"憧れのアイドル像"を受け継いでいる。

今年デビュー5周年を迎え初のバンド演奏による3rdアルバム「バニラビーンズIII」をリリースし、生バンド編成ライヴも開催された。月曜日のイベントは集客が難しいがさすがバニビだけありロフトは大勢のファンで熱気溢れる。年代も他のアイドルよりひと回り上の世代が目立つ。ライヴ後のファンサービス目当に物販を覗いたら特典はなしとのこと。その代わりモバイル会員用のバニビポイントや特典画像のダウンロードサービスがありスマホ時代の恩恵に預かる。

対バンはみさこ(神聖かまってちゃん)とかっちゃんによるツイン・ドラム・ユニット、バンドじゃないもん!、通称「バンもん」。出自からして異色のアイドルだが、フワフワのアイドル衣装でドカドカドラムを叩きながら歌うスタイルは、ボアダムズのYOSHIMIやあふりらんぽを思わせる。ヤリ過ぎハチャメチャなパフォーマンスやアイドルコールをパロッたMCが反感を買うかと思ったが、リスナーは快く受け入れているようだ。この変わり種デュオを容認するところにアイドル界の懐の深さを感じる。






バニビはg,key,b,dsの4人組バンドを率いての演奏。オシャレサウンドだからラウンジ風コンボかと思ってたらバリバリのロックバンド。セットリストはすべて3rdアルバムから。過去の代表曲「ニコラ」や「LOVE & HATE」さらに「天国への階段」のバンド・ヴァージョンが聴けるかと期待したがそれは次回のお楽しみ。1時間強のステージは、時にパフィ風、時にピチカート風、時にインディーポップ風と表情豊かな曲調、生バンドでもいつも通りの完璧なポージング(この日は「振付け」と言っていた)に感動する。アンコールはバンもんの二人を交えてTMGE「世界の終わり」。身長とスタイルの良さの違いが歴然としていて改めて感動。





本人たちが一番楽しんだと言っていたが観ている方も、特にアイドル門外漢にはとても楽しいロッキンアイドルライヴだった。来年春に予定されている2回目が楽しみでならない。


バニビには
ロック魂
溢れてる

北欧の風といえばこのアニメが大好きだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする