おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

最低賃金の引き上げでよみがえった英国経済、ニッポンは移民で賃金引き下げ効果のトホホ…

2018年11月09日 | Weblog

午前6時の気温はプラス9度。

あわやプラスの二桁という暖かさです。

11月というのにどうなってんだろ???

雪降る気配もありません。

予報によると、きょうは低気圧や前線の影響で曇りのち雨で雷を伴うとか…

どうやら怪しいお天気の1日になりそうです。

ところで、

先日の羽鳥モーニングショー「そもそも総研」をご覧になりましたでしょうか?

最低賃金を引き上げて、これにより失業率を下げることに成功した「英国の政策」について解説しておりました。

解説したのは、以前ゴールドマンサックスにいて、現在は寺社の修理などをしておるニッポンの会社、小西美術工藝社の社長、デービッド・アトキンソンさんだ。

この人のお話にフムフム納得いたしました。

まずはニッポンのGDPについて、総額では確かに世界第3位だけど、ひとりあたりにするとGDPはなんと28位だそうな。

つまり、ニッポン人は豊かでも何でもなくて、先進国では最低ランクってことだという。

そこから脱却するためにはどうするか?

ニッポンの企業の数を減らすべきというのです。

就業人口と企業の数は相関関係にあって、戦後は人口増に伴って企業の数もどんどん増えた。

だけど、いまは人口減少時代なのだから、企業の数を減らさないと過当競争になる。

デフレに拍車をかけるというのです。

高い賃金を従業員にちゃんと支払えない、まともな経営できない会社は「淘汰されるべき」ってことになる。

必ずしも、会社経営者の給料が従業員より高いところばかりではなかろうとは思います。

安い給料でなんとか会社を支えている経営者もいるでしょうけど、それが果たしていいのか? ってことだ。

一般には、効率が悪くてロクな経営をしてなくても、従業員よりはるかに高い給料をもらう経営者もいる。

これら両方の会社は、潰れた方がいいというのがアトキンソンさんの考えだ。

今回政府が打ち出した事実上の「移民政策」は、安い給料で外国人を雇って、潰れかけた会社を延命させることになりそうだ。

アトキンソンさんは「生産性の低い、小さな企業はムリに後継者を探して事業を継続すべきではない」

「政府は、こうした中小企業が減ることを邪魔すべきではなく、喜んで生産性の低い会社を削減するよう励んでほしい」とも。

さらに、最低賃金を上げると失業は少なくなり、GDPも上昇するというのです。

英国ではブレア政権の時代の1999年に最低賃金制が導入され、その後、最低賃金は毎年見直され、どんどん上昇。

これに伴って英国のGDPは上昇し、失業率も低下したというのだ。

かたや我がニッポン国では「アベノミクス」だ。

これはカネ持ちがさらにカネ持ちになることで、滴り落ちるトリクルダウンが起きて、下々の我々も景気が回復すると申した。

サッパリ実感はないけどね。

ニッポンでは、最低賃金の引き上げを提案すると、「企業が倒産する」「失業者が増える」と反対を唱える人がいる。

海外でもそうだったという。

しかし英国では1999年から19年かけて最低賃金を約2.1倍に引き上げたそうだ。

これにより、失業率の大幅上昇など、予想された悪影響は確認できず、逆に経済に対してよい影響を与えたと評価された。

2005年には、とうとう保守党も意見を翻して賛成に回ったそうだ。

今では、最低賃金の引き上げが失業につながるという説を強調する学者は減ったそうです。

そんなことで、

英国では、最低賃金を上げる事によって、ひとり一人の仕事の質が上がり、結果的には生産性も上がり、1人当たりのGDPも上がったのです。

東南アジアなどから安価な労働力を入れる前に、女性の活躍する場をもっと増やすとか、最低賃金を20年計画で倍増させるとか、もっとやるべきことがあるんでないの? ってことのようです。

そしてどもこもならん会社は延命させずにしっかり倒産させる。

さらに最低賃金の引き上げだ。

「やってみなはれ!!」とおぢは思いますけど、アベノミクスも言わなくなった安倍さんってば、どうよそのあたり???