おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

世紀の愚策「5万円クーポン」

2021年12月10日 | Weblog

午前6時を回っております。

気温はマイナス8度と冷え込んだ。

今日も晴れのお天気で、日中の最高気温7度の予想だ。

寒くなるのはどうやら日曜から。

一筋縄でいかない冬です。

さて、

「18歳以下の子どもへの10万円相当の給付」問題だ。

5万円の現金給付はいいとして、残り5万円はクーポンで配布って話だ。

クーポンだと、事務費用が967億円もかかるというから「アホ臭っ!!」「バカでないの!!」となる。

きのうの羽鳥モーニングショーでも取り上げておった。

最後のところで、なんで2回に分けて、来年の春ごろに残り5万円のクーポン配布って話になった。

解説した自民党広報?の田崎史郎さんは「それは参院選があるから…」ってのたまって、出演がこぞってコケた。

景気対策とかなんとか、屁理屈つけてるけど、何のことはない「参院選対策」だったって吐露した。

そもそも発想がバカげておったのだ。

コロナ禍で困った人がいるから10万円を配布するのはいい。

母子家庭で貧乏に育ったおぢは、使われなくて貯金に回っても「だからどうした?」と思う。

経済対策というから「貯蓄は困る」「使ってくれ」って話だろうけど、生活困窮者はこんな時しか預貯金できないかもしらん。

それはともかく、クーポンが愚策であることは国費の3%も費やして、昭和のバカ査定と揶揄された戦艦大和並み。

ノンフィクションライターの窪田順生さんは「5万円クーポン支給で蘇る地域振興券の記憶、日本は23年前より後退」と書いた。

曰く「過去と同じ過ちを繰り返しているだけではなく、その過ちへ向かうプロセスがさらに悪化しているのだ」という。

1998年の参院選で公明党が掲げた「商品券構想」というのがあったそうだ。

前年、消費税が5%に引き上げられたことを受け、「全国民と永住外国人を対象に1人3万円分、総額4兆円」だったとか。

参院選を睨んだあたりからしてクリソツじゃん!!

日経新聞は「ナンセンスの一言に尽きる」とし、当時の宮沢喜一蔵相も「常識で考えられない」と述べたという。

経済対策としてはまさに愚の骨頂ってことだった。

これが繰り返されるのだ。

野中広務内閣官房長官(当時)は派閥の集会で「天下の愚策かもしれないが、七千億円の国会対策費だと思ってほしい」と述べたという。

へぇ~って話だ。

公明党は今回「全額を現金で」と言った。

半分はクーポンと言い出したのは、かつて大反対した自民党だった。

かくして23年前の愚策は繰り返されるのだった。

窪田さんはこう締めくくておる。

「もしかしたら、日本という国は、我々が気づかないうちに、ゆっくり、ゆっくりと後ろに進んでいるのかもしれない」

まことにごもっとも!! と申しておきましょう。