グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ツール・ド・オオシマの皆さんと。

2012年04月01日 | 火山・ジオパーク
今日は“ツール・ド・オオシマ”に参加された皆さんと、三原山を歩きました。

“ツール・ド・オオシマ”は初日に自転車で島内を走った後の干物づくり体験、島の味を楽しむ島民参加の食事会、裏砂漠で朝日を浴びる体験、そして三原山(伊豆大島ジオパーク)トレッキングという様々なメニューの中から、自分の参加したいものに参加する、というツアーでした。

島への交通手段も大型船、高速船、飛行機とさまざま。
宿も民宿、ホテル、キャンプなど自由に選べるという新しい旅の形です。

私はその中の“三原山トレッキング”を担当させてもらいました。
参加者は、スタッフの方を入れて11名。

山は今日も、強い風が吹いていました。

ビュ~っという風の音の中を、のんびり歩いて山に向かいました。
ゴツゴツの“アア”溶岩の上から写真を撮るお客様。

「ジャンプ~!」という声がかかっていましたが、(幸い?)ご本人には聞こえなかったようです(笑)

避難訓練中(?)

そういえば以前は、「噴火で溶岩が空からどんどん降ってくる時に、一時的にここに逃げ込んでも、その後どうすれば良いのだろう?」といつも思っていました。

最近ある専門家の方が「上を見て、降ってくる溶岩を避ければいいのだ」とおっしゃっていると伝え聞いて、少し希望を持てるようになりました((本気か冗談か不明です・笑)

今日も皆さんに、その話をしたら「でも、そんな冷静でいられない~。」とおっしゃっていました。
確かに…同感です。冷静でいるためには、噴火を良く知って心がまえをしておかなければですよね~。

火口展望所は風の音で説明が聞こえないぐらい、風が吹いていました。

「さ、寒い~。」ということで、全員一致で火口一周はやめて早めに下山することになりました。

下山の前にジオパーククイズ。
「火山の寿命って、何年ぐらいだと思いますか?」

「○○○○年!」
一発回答です!

一回目で正解した方は初めてだったのでビックリして「もしや火山好きですか?」と聞いたところ「いえ、ただ(雑学として)知っていたんです。」とのこと。雑学として“火山の寿命”を知っている…素敵です(^O^)

今日は、立ち止ると体が冷えてくるので、ほとんど休憩なしにゆっくり歩きとおしました。

風さえ当たらなければ、歩くのに快適な気候です。

一年中緑のハチジョウイヌツゲも、若い葉を枝先につけていました

「花みたい。かわいい!」とほめられて、きっとイヌツゲも嬉しかったことでしょう(^。^)

水溜りにヒキガエルの卵があったので、みんなで観察。
「ヒモかと思った~!」という感想が多かったです。

「こんな場所じゃ水がなくなって、干上がっちゃうでしょう?」
カエルの身を案じる声が、あちらこちらから上がっていました。

噴火の影響を強く受け、何度も真っ黒な溶岩におおわれながら再生する、たくましい木々がつくる大島の森。

今日は木漏れ日が、綺麗でした。

そして森を抜けた時に、私達を出迎えてくれたのは…

「今が盛り」とばかりに咲き誇る、ヤブツバキの花たちでした。
今年は開花が遅れたせいか、まだまだ綺麗な花が楽しめます。

きっと昨日の嵐のような雨や、予想外の今日の強風の中で大島を体感してくれたツール・ド・オオシマの皆さんへの、三原山からのプレゼントだったのではないでしょうか?

かなり本気で「花束のプレゼントだ~!」と思ったほどの、見事な咲きっぷりでした(^O^)

(カナ)


コメント (6)
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