グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

火山博物館を探検しよう!

2012年04月05日 | 火山・ジオパーク
この3日間、ずっと室内ひきこもりで表題のクイズをつくっています。実はこのクイズ、5月に島原で行われる第5回ジオパーク国際ユネスコ会議でポスター発表するための原稿なのです。

伊豆大島の火山博物館は、島内でも目をひく立派な建物です。

展示物もたくさんあり、その内容の幅広さは訪れた人からも評価されています。ただ同時に、ほとんどの方から言われる言葉が「難しくて良くわからない。」「展示が多すぎて何を見れば良いのかわからない。」なのです(^_^;)

さらに学芸員がいなくて、展示内容も更新されていません。これらの点は“日本ジオパーク委員会”から改善の必要性を指摘されています。

…で、こんなふうに考えました。
「島原の国際会議に行って、全国のジオパークの方達と会って語りたい!」→「行くからには何か発表しよう。」→「発表するからには、それをやったことで、後から活かせるものが良いなぁ」→「山が何も語らなくてもガイドが語ることで動きが伝わるのなら、火山博物館の展示も“何か”があれば、今よりずっと楽しめるのではないの?」

とまあこんな感じで小、中、高校の現役の先生と、今は退職された元校長先生、という教育関係の方々に協力を仰ぎ、今回の資料づくりが始まりました。

何度かの話し合いと意見交換を重ね、さらにある程度形になってからは、各専門家の方々にアドバイスを求めて、やっと形になってきました。

ここまで長かったなぁ~。
簡単に考えたほど、全然簡単ではありませんでした(^_^;)

これが表紙です。

全文は5月の大会以降、どこか(火山博物館?)で入手することができると思いますので、時間のある方はぜひクイズにチャレンジして、感想を聞かせてください。(まだまだ改善点がありそうです)

ところで、クイズの問題に「展示されている火山弾の重さを当てるクイズ」があります。
その正解の出し方を専門家の方に聞いたところ、「体積に比重をかける計算方法」を教えてもらいました。

いただいたメールには以下のように書かれていました。

「発泡している溶岩の比重は玄武岩の比重「3」よりもかなり小さく、例えばスコリアは「2」よりも小さいと思います。 論文などで噴出量を求める場合の比重は、一般に「2~2.5」と仮定しているようです。 博物館展示の火山弾の重量を求めるには、1立方㎝あたりの重さを計る必要がありますが、多孔質でなければ比重を「2.5」として計算してみては如何でしょうか。」

なるほど~!
このメールを読んで、さっそく博物館内に展示してある火山弾のサイズを測りに行きました。

そうしたら受付の方に「屋外に展示してある火山弾の重さも、わかるのですか?」と聞かれました。
そうそう、火山博物館の外には、すごく大きな火山弾がありますよね!

これは側噴火の溶岩が降り積もってできた大島南部の山から、掘り出されたもののようです。
これだけ大きいものが一度は空を飛ぶなんて、噴火ってどんなパワーなんでしょう!

初めてこれを見た人から「重さ」を聞く質問が出るのも、納得できます。
「重さがわかったら、お知らせします。」と約束して、帰りにさっそく測ってみました。

高さは…


約150cmでした!


まるで「メジャーはここに置きなさい。」と言わんばかりの、サイズも形もピッタリのくぼみが、火山弾の表面にあったのが笑えました。

ね?ジャストサイズでしょう~?
「溶岩、えらい!(^O^)」

こんなふうに溶岩にもチョッピリ励まされながら(?)資料づくり進行中です。(笑)

(巨大火山弾の重さを知りたい方は、コメントにてお問い合わせください~(^_-))

(カナ)






コメント
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