グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

”もっとも大島らしい風景”とジオパークのお話。

2012年04月26日 | ツアー
昨日は午前中お一人のお客様と、午後は約80名の大学生たちに、ジオを語りました!

まずは昨日のツアーから…。
お客さまからの最初のリクエストは「他の地域とは違うもっとも大島らしいところ、できれば自分では歩けないところに案内してほしい。」というものでした。

「もっとも大島らしい…どこだろ?溶岩の流れが想像できる黒々とした溶岩も大島らしいし、グルリと一周できる大きな火口だって他とは違うはずだし、樹海も良いし、モクモクの湯気を安全に楽しめるのも大島らしいし…」おすすめ場所が多すぎて、なかなか決められませんでした(笑)

迷いながら山に登ったら、なんと「1日晴れ」の天気予報なのに、三原山だけ霧がかかっていました(^_^;)
さんざん考えた末、割れ目噴火で流れた溶岩流を2つ見ていただくことにしました。

植生の回復が遅くて、黒々とした溶岩流が楽しめる場所へ。

三原山は完全に姿を隠してしまっていましたが、ここは何とかセーフ(^.^)

ハチジョウイタドリの赤と、黒い溶岩流の風景。

これメチャメチャ大島らしいです!

もう一つ、大島らしいのがアシタボが生える景色。
火口のそばにも生える、たくましい植物です。

今、ぐんぐん若い葉が伸びています。
天ぷらにしたらおいしそう~!

以前ジオガイド講習の時にアシタバの話をしたら、大先輩から「大島ではアシタバなんて誰も呼ばない、アシタボっていうんだ。それは新芽が穂のようだから…。」と教えてもらいました。

その「穂のような新芽」を見つけました!

枯草をかき分け、チョコンと頭を出しています。
「か、かわいい~。」

「アシタボちゃん、頑張れ~!」と、声をかけたくなるような姿ですよね!(^^)!

島で暮らすうちに少しずつ、姿形を変えてきた植物たち。
今まさに、新緑の季節です。

島で暮らすうちに、トゲをなくしつつあるサルトリイバラ。


新しい葉とともに、蕾もいっぱいつけていました。


さわやかな明るい緑の中を、歩くのって最高に楽しいです(^.^)


樹海では、溶岩の上にオオシマザクラの花びらが散っていました。

「この時期、この場所限定の景色ですね。」と、お客様。
同感です!!

溶岩の上に生きる植物たちが、作り出す風景。

これまた、大島らしい(^.^)

外輪山を飾るオシマザクラ…という風景も、大島らしいし(^^)v

やっぱり「これ!」って決められません~(笑)

さて、午前中の「大島らしい風景を見に行く」ツアーを終え、午後はT大学の学生さんたちにジオパークについて語りました。30分ほどの講演を私が担当した後、残り30分は質疑応答の時間をとりました。

防災や火山災害、明日葉の調理方法、珍しい生き物、など、さまざまな質問が出て面白かったです。
(防災や火山災害こついては、傍聴してくれていた気象庁の方たちに、教えてもらいました。ムチャ振り、すみません~笑)

学生さんたちは数日間島に滞在し、伊豆大島のジオパークとしての魅力を、グループごとに探してまとめてくれるそうです!
どんな発見があるのか、すご~く楽しみです!

ワクワク~!(^^)!

(カナ)
コメント
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