大島では昔、薪炭を作るために木が切られていたし、噴火で頻繁に森が焼かれたりするので
20mを越えるような大きな木々が空を覆うような森は、そう多くはありません。
でも神社や一部の地域は、スダジイ、タブノキなどの巨木が元気に生きています。
頭上高くに枝を張り出し葉を広げる巨木たちの、堂々とした姿には圧倒されます。
先日歩いた薬師堂への道も、スダジイが何本も生えていました。

でっかい~!←巨木好き。
しかし大島は、火山の島。
ここで巨体を支えるのは、なかなか大変です。
空から降って来た細かい溶岩の粒や火山灰は、大雨や強風で削り取られてしまいます。

根が空中に出ても、必死に踏ん張る巨木の姿に「がんばれ~。」と言いたくなります。
一方、流れて来た溶岩がゆっくり冷えて丈夫な岩になると、こんどは根がその岩に阻まれ下に伸びることができません。

「ここ、溶岩流だよね。根っこが横に這ってる。」
森の中でも、噴火の歴史を想像中。(笑)
1本ずつの木の、苦労を語るような姿についつい見とれてしまい、ちっとも先に進みません。

「ここもすごいね~。ん?あれ?もしかして…」
同行していた柳場が、突然崖を登りはじめました。

どうしたのでしょう?
上から「あ~、やっぱり!」という声が聞こえて来ました。
「何が『やっぱり』なの~?」

「これ、溶岩流だよ。溶岩を巻き込むように根が伸びてる。」
私も崖を上がってみました。
私の腕ではとても抱えきれないぐらい太い幹が、ド~ンと横倒しになっています。

溶岩に阻まれ、頑張ってそれを突き破ったのに、下の地面が無くなっちゃったのでしょうか?
生えている場所のちょっとした条件の違いが、明暗をわけるのですね。
「どの木にも、それぞれの物語があるんだろうな~。」と、思いながら歩いていたら
こんな木も…

どんな苦労が、あったのやら?
…とまあこんな具合に、木々の物語に思いを馳せたのが1週間前でした。
さて、昨日の台風並の暴風雨の中で、この森の木々はどうなったでしょうか?
気になったので今日、歩いてみました。
巨木達は無事でした。

もしかしたら少し根の下が掘れたかもしれませんけれど、木の下に崖が崩れた痕はありませんでした。
でも、葉のついた小枝はたくさん落ちていました。

さしずめ、擦り傷だらけ…という感じでしょうか?
あ!木が1本倒れています。

白い幹の木が、道を塞いでいました。
近づいてみたら、倒れていたのはヤブツバキでした。

このツボミも、もう咲くことはできないのですね…。
根こそぎ倒れたのかと思ったけれど、幹の途中から折れていました。

防風林として植えられるぐらい、強い木のはずなのに…
もっとも、この森のヤブツバキは幹が細いです。
防風林のように太陽の光が十分当たり、他の木と光の奪い合いをしなくてもよければ、のんびり大きくなれるでしょうが、こういう暗い森に芽生えたツバキは、最初から他の木と競争しなければなりません。

きっと光を求めて、空に向かって急いで伸びていったのでしょうね。
時間をかけて太く丈夫に成長する余裕は、なかったのではないでしょうか?
(白いのがヤブツバキです)
空を見上げていたら頭上はるか上に、明るい赤を見つけました。
ヤブツバキの花が一輪、静かに咲いていました。

なんだか“生命”を感じて、嬉しくなりました。
倒れる木もあれば、花を咲かせる木もある…。
人が一人一人、違う運命を生きるように、森の木も一本一本違う一生を送るんですよね。
森の木々に、歴史あり~!(尊敬)
(カナ)
20mを越えるような大きな木々が空を覆うような森は、そう多くはありません。
でも神社や一部の地域は、スダジイ、タブノキなどの巨木が元気に生きています。
頭上高くに枝を張り出し葉を広げる巨木たちの、堂々とした姿には圧倒されます。
先日歩いた薬師堂への道も、スダジイが何本も生えていました。

でっかい~!←巨木好き。
しかし大島は、火山の島。
ここで巨体を支えるのは、なかなか大変です。
空から降って来た細かい溶岩の粒や火山灰は、大雨や強風で削り取られてしまいます。

根が空中に出ても、必死に踏ん張る巨木の姿に「がんばれ~。」と言いたくなります。
一方、流れて来た溶岩がゆっくり冷えて丈夫な岩になると、こんどは根がその岩に阻まれ下に伸びることができません。

「ここ、溶岩流だよね。根っこが横に這ってる。」
森の中でも、噴火の歴史を想像中。(笑)
1本ずつの木の、苦労を語るような姿についつい見とれてしまい、ちっとも先に進みません。

「ここもすごいね~。ん?あれ?もしかして…」
同行していた柳場が、突然崖を登りはじめました。

どうしたのでしょう?
上から「あ~、やっぱり!」という声が聞こえて来ました。
「何が『やっぱり』なの~?」

「これ、溶岩流だよ。溶岩を巻き込むように根が伸びてる。」
私も崖を上がってみました。
私の腕ではとても抱えきれないぐらい太い幹が、ド~ンと横倒しになっています。

溶岩に阻まれ、頑張ってそれを突き破ったのに、下の地面が無くなっちゃったのでしょうか?
生えている場所のちょっとした条件の違いが、明暗をわけるのですね。
「どの木にも、それぞれの物語があるんだろうな~。」と、思いながら歩いていたら
こんな木も…

どんな苦労が、あったのやら?
…とまあこんな具合に、木々の物語に思いを馳せたのが1週間前でした。
さて、昨日の台風並の暴風雨の中で、この森の木々はどうなったでしょうか?
気になったので今日、歩いてみました。
巨木達は無事でした。

もしかしたら少し根の下が掘れたかもしれませんけれど、木の下に崖が崩れた痕はありませんでした。
でも、葉のついた小枝はたくさん落ちていました。

さしずめ、擦り傷だらけ…という感じでしょうか?
あ!木が1本倒れています。

白い幹の木が、道を塞いでいました。
近づいてみたら、倒れていたのはヤブツバキでした。

このツボミも、もう咲くことはできないのですね…。
根こそぎ倒れたのかと思ったけれど、幹の途中から折れていました。

防風林として植えられるぐらい、強い木のはずなのに…
もっとも、この森のヤブツバキは幹が細いです。
防風林のように太陽の光が十分当たり、他の木と光の奪い合いをしなくてもよければ、のんびり大きくなれるでしょうが、こういう暗い森に芽生えたツバキは、最初から他の木と競争しなければなりません。

きっと光を求めて、空に向かって急いで伸びていったのでしょうね。
時間をかけて太く丈夫に成長する余裕は、なかったのではないでしょうか?
(白いのがヤブツバキです)
空を見上げていたら頭上はるか上に、明るい赤を見つけました。
ヤブツバキの花が一輪、静かに咲いていました。

なんだか“生命”を感じて、嬉しくなりました。
倒れる木もあれば、花を咲かせる木もある…。
人が一人一人、違う運命を生きるように、森の木も一本一本違う一生を送るんですよね。
森の木々に、歴史あり~!(尊敬)
(カナ)