グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

伊豆大島ジオパーク調査研究支援窓口

2014年01月07日 | 火山・ジオパーク
ジオパーク推進委員会では、台風26号災害後の調査研究がスムーズに行えるようにするためと、聞き取り調査が重複することによる住民の負担を軽減することを目的に調査支援の窓口を作り、昨年末から伊豆大島ジオパークHPにUPしました。
(詳細は以下をご覧ください。http://www.izu-oshima.or.jp/geopark/pdf/chosa-kenkyu-shien1.pdf

昨日~今日の2日間、先日の4学会合同調査にも参加されていた京都大学防災研究所の畑山氏と琉球大学工学部の神谷氏から調査の依頼があり、島内の皆さんから話しを聞きました。

調査の目的は「防災計画や災害対応(避難や情報共有など)の実態を把握し、今後のあり方について検討する。」そして「調査結果は 4学会合同の報告書へ反映する形で還元する」とのことでした。

町の防災課、狩野川台風の経験を持つ島民、被災者の会、消防団、ボランティア商工会、島内外でボランティアの中心となった人々…の話しを聞きました。(私が参加したのは全部ではないのですが)

内容を報告したいのですが,あまりに話題が多岐にわたっていて、とてもまとめきれません。
少しだけ印象にのこったことを書出してみると…

被災者の会の方との話しから…
「狩野川台風の時は水柱があがって『山津波』と呼ばれる茶色い水が押し寄せた。雨戸を閉めてじっとしていろと教わって来た。」
「あらゆる危険のリスクを出してほしい。」
「道路があのままだと不安。」
「顔の見える関係、人が人を助けるのだから、日頃からそういう関係を作るのが大事では?」
「役場も住民も自然に対して謙虚になる必要があると思う。」などの意見が出ました。

ボランティアの方との話しから…
ボランティアが1件ずつ歩いたからこそわかる水の流れが、とても貴重な資料だと思いました。
鉄筋の家が残り隙間を水が抜けて間の家を壊したなど1件1件の崩れ方や、住んでいた方から聞き取った水が来た方向などの細かい情報は、今後の町づくりに役立つように感じました。

また「泥を出すだけがボランティアの仕事ではない。最終的にどんな復興をはたすのか、復興までのストーリーの中で,今自分はどこを担っているのかを納得して行わないと,モチベーションが保てない。」という言葉は特に印象に残りました。

ボランティアの方達は、紙の広報誌を一人一人に届けたり、みんなであつまれる場所を作ったりという人と人を繋げる活動も続けています。

畑山氏からは、ネットを通じての情報伝達の利点欠点。また「都市でも堤防は100年に一度の雨量を、下水は10年に一度の雨を想定して作られているが、下水があふれても住んでいる人にとっては洪水。どのぐらいの雨ならどのようなことが起こりうるか、住民が知っておくことも大切では?」ということ等も教えてもらいました。

ううむ~。話しが断片的で、わかりにくくてスミマセン。
2日間、とにかくいっぱい話し合って意見を交わしました。

こういう「聞き取り調査」の時間は、私たちが話すことで学び、また逆に専門家の方の知識や経験から、ヒントや励ましをもらえる機会でもあるのかもしれないなぁと、そんなことを感じた2日間でした。

(カナ)
コメント
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