グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

地球の物語

2014年03月02日 | ツアー
昨日のツアー、午前は「森人(BS日テレの番組)」を見て大島にいらしたご夫婦と、午後は昨年もツアーに参加してくれたリピーターの女性達も加わって、5人で島を歩きました。

写真が趣味のお客様も多く、みんなで被写体を探したら「発見」の連続!
楽しくて、ついつい日暮れまで遊んじゃいました。

で、昨日見つけた風景の数々です。

真っ赤な宝石!
(サルトリイバラの実です。)

枯れ草の中にあった小さな赤い粒を、お客様が見つけてくれました。

旦那さんが故郷のブラジルで、幼少のころ駒にして遊んでいたという、ウツギの実。

(確かに上手に回せばクルクルするかも!?)

雪の樹海を歩きながら、足もとに目をやると…


真っ白な雪に描かれた様々なデザイン。

「こんな景色、見られないですよね。」と盛り上がりました。

いつもの通路は、雪の絨毯。(しかも厚い!)


クネクネの森も雪景色。


そして、山で「白と黒」の世界を楽しんだ後は、“カラフルな色”の中へ。


散った椿のすぐ横で、小さなオオシマカンスゲが花を咲かせているのが「かわいい!」と評判でした。


「スゴイ!」とお客様に驚かれたのはアスカイノデ(たぶん)という、でっかいシダの若葉。

毛深い感じで驚きますが、触り心地は「ぬいぐるみ」みたいなのです。

大島では森の中で普通に見られますが、確かに都会には無いのかも…

どんな写真が撮れたのでしょうか?

海岸でお客様が、「パールのネックレスみたい!」と見つけてくれたのはこちら。

たわたに実ったオオシマハイネズの実です。
「すごい豪華なバールネックレスですね~。」と、ここでも盛り上がりました。

巨木が火山灰の大地に根をはる森。


みんなで夢中になって波を撮った海。


枯葉の下で、花を咲かせはじめたコマツヨイグサ。

これも、お客様に教えてもらいました。

「松ごしの地層」という構図も、お客様のアイデア。

この位置から地層を眺めたのは初めて…新鮮でした!

さて、冬と春を一度に楽しんだ1日でしたが「雪の被害」を感じる風景もありました。

まず、雪の重みで折れてしまった木々。

樹海には何本も、折れている木がありました。

最近目撃情報が多いキョンの死体。
(火口の周りでも、見た人がいます。)

凍死?
それとも背の低いキョン達は、雪で食べ物が探せなかったのでしょうか?

海岸のオオシマハイネズは、半分が茶色くなっていました。

雪による霜焼け??
潮風には強くても、雪はあまり経験がないでしょうから…。

元町溶岩流に這い出したテイカカズラも、広範囲が茶色くなっていました。
冬でも枯れないはずなのに…?

普通は森の中で高い木に巻き付いて暮らしているテイカカズラ達は、長時間上から雪で覆われるなんていう経験はあまり無いでしょうから、ダメージを受けたのかもしれません。

植物達はたくましいので、暖かくなればまた元気を取り戻すでしょうが「雪の無い大島」で“地を這うことを選んだ植物”や、背の低い草食動物にとって、雪は大変な試練なのに違いありません。

きっと遠い昔から気候変動があるたびに、生き物達はこうやって、滅びたり、変化したりしながら、今につながって来たのでしょう。

「地球の物語」は無限ですね。

(カナ)






コメント (4)
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