グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

応用地質学会巡検に同行させてもらいました。

2014年11月14日 | 火山・ジオパーク
11月10日(月)表題の巡検の2日目に同行させてもらいました。

朝一番の見学場所は、土砂災害対策で作られた導流堤。

大島支庁の方の説明に、次々に質問が出だされていました。

次に大金沢の砂防ダムを見学。

山から流れて来た土砂を溜めるために1、5m嵩上げされた現場を見学しました。

火山博物館駐車場横の沢には、土砂を止めるためのネットが張られています。
皆さん観察のためにどんどん沢へ降りて行きます。

丸いリング状のネットは、良くしなるように作られているそうです。
近づいて見てみたら丈夫そうで、これが上流に向かって複数設置されていると、かなり安心できるような気がしました。

博物館前の展示物も観察。

「この看板には火山弾とあるけど、おそらく○○とおもわれる」と、解説中。

溶岩にのみこまれた木のあと(溶岩樹型)も…

「この方向から巻き込まれたんだね。」と、観察しながら、皆さん楽しそうでした。

溶岩が民家を避けて海に流れるようにするために作られた、巨大導流堤も見学。

昨年の土砂災害ではここが、近くの民家の被害を止めました。

次にマグマと水が出会った時に起きる激しい爆発でできた地層を観察するため“イマサキ”と呼ばれる海岸に移動しました。


波に削られてできた垂直な崖は、なかなか迫力があります。


階段を使って海岸まで降りて観察しました。

「ここが〇〇で、あそこが××で…」という千葉先生の説明に「今聞いている時はわかるけど、次に自分で見たらわからないな。」という声を聞いて、私と同じなので、とてもに嬉しかったです(笑)。

でも良くわかるものもあります。
例えば…

「これは爆発で石がめり込んでできた凹みです」

なるほど~。

数人の方が観察している赤い丸い部分は、マグマのしぶき(スコリア)が重なってボール状になったもの。

火山博物館前にあった赤い大きな岩(火山弾と書いてあったもの)の中身と同じだそうです。

もうすぐ剥がれ落ちそうな、縦に亀裂の入った崖。

「わあスゴイ。こんな現場を見られるなんて。はじめて見た。次にきた時はもう景色が変わっているかも。」という声が聞こえて来ました。そうか~、私たちにとっては見慣れていても、なかなか他では見られない風景なのですね。

この後も時間ギリギリまで海岸線を移動し、説明してもらいました。


ところで今回の巡検同行は千葉先生が『現地のガイドさんにも参加してもらい、交流しては?」と応用地質学会の方々に声をかけて下さったことから、実現しました。学会の皆さんも快く受け入れて下さいました。ありがとうございました。

ジオパークを始めて、このように素人の私たちが、現場を学ぶ機会が増えてきたことがとても嬉しいです。

今回は急だったので、声かけはメールで連絡の取り合える、ジオパーク研究会を中心に行いました。

都合が付く人が少なかったので現地からの参加者は2名でしたが、これからもこのような機会の情報はできる限り皆で共有し、学ぶ機会を増やしていきたいです。

ところで今回の巡検は、講師役の千葉先生が終了後も以下のWEBサイトでフォローを行ってくれています。私も読ませていただいていますが、とても面白いです。興味のある方は、以下のサイトをご覧下さい。
http://paspro.com/bousai/kazan/ooshima/bbs/


(カナ)



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