グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

第2回ガイド養成講座(椿花ガーデンのみ)

2016年01月19日 | 火山・ジオパーク
昨日、嶋田が1月16日のジオガイドフィールド講習全体を報告していますが、私はこの日昼過ぎからツアーだったので「椿花ガーデン」の講習にだけ参加しました。

講習参加者は50名。

椿花ガーデンさんは、この日の3カ所の見学先の中で、唯一の民間施設です。
(他は都立大島高校の椿園と都立大島公園)

山下社長の「教科書的なことを並べてもダメ。専門用語じゃわからない。『あそこ良かったね』と言ってもらえるように、多くの方に椿のファンになってもらえるように努力している」という言葉に、講習の始まりから大いに共感しました。

お客様から多く寄せられる質問と答えが壁に貼ってあり、それを元に説明してくれます。


そしてお客様をもてなすために練習したという太鼓を披露。

カッコ良かったです!!

山下社長は「氷河期にこの辺りの椿はダメになったかもしれないが、南で生き残ったものが海流に乗って戻ってきたと思う。だから北限が青森なのではないか」「タイワンリスもタネを土に埋めるので、タネ散布を手伝っていると思う」等々、ジオと椿をつなげて説明してくれます。

「椿を『首がポトリと落ちるようで縁起が悪い』という人もいるが、そう言われていたのはほんの一時期のこと。阿蘇の民話にツチグモ退治に椿の木を使ったと出てくるように『椿は邪気を払う長寿、吉兆のめでたい木』と説明してほしい」と山下社長。

園内には愛情たっぷりに手入れされた元気な花がいっぱい咲いています。

みんなで様々な花を…






山下社長の解説で楽しみました。


ゾロゾロ…


フムフム…


ところで、この園には10月に咲く早咲き椿があるのですが、これは紅葉のない伊豆大島の見所を作ろうと20年前に挿し木をして育ててきたものだそうです。20年前にお父さんに「すぐやろう。思いついたら明日やれば、20年後に花が見られるようになる。3年後にやれば23年後になってしまう」と言われたとのこと。

こういう話が聞けると、目の前の景色がさらに美しく見えるような気がします(しかし話を聞くのに夢中になって、椿の木の写真を取り忘れました…)

最後に伊豆大島の野生種「ヤブツバキ」の定義を教えてもらいました。
1.日本の生まれ
2.一重
3.5弁
4.子房に毛がない

今、島中でヤブツバキが見頃を迎えています(これは園外の椿)

しばらく『邪気を払う長寿、吉兆のめでたい木』の風景を楽しみたいと思います。

(カナ)
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