グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

第3回ジオガイド講習「火山」

2016年01月21日 | 火山・ジオパーク
1月18日(月)第3回ジオガイド講習が、火山博物館で開催されました。

テーマは火山。
講師は伊豆大島の火山地質に最も詳しい川辺禎久先生です。

開始前に写真を撮った後一番前に座ってしまったので、写真に写っている人数は少ないですが…

この日の参加者は58名だったそうです。

講義はまず「私たちが暮らす身近な風景の中に火山がある」…という出だしで始まりました。

坂を登ったところの…


民家の奥に溶岩が見え…


それは、およそ600年前に流れたものらしい…

こうやって写真と赤色立体図を比べてみると「噴火でできた島に暮らしているのだなぁ…」としみじみ思います。

伊豆大島の火山がどうやって生まれ、どんな活動をして成長し、そこで人がどう暮らして来たか。溶岩流の下に平安時代の遺跡が見つかったことや、波とせめぎ合う火山島の姿、火山噴火の仕組み…等々が、たくさんの写真と図で、紹介されました。


面白いと思ったのは、火山噴火の歴史の調べ方。

頑張って各年代の地層とお友達になれば、伊豆大島の各地域で過去にどんな出来事がおきたのか、知ることができるのですよね。やっぱり今度、島中回って合宿しなくては…。

三原山は今まで1回の噴火でできたように言われて来ましたが、実は既に小さな山があって「今の形になった」のが江戸時代の噴火とのことで…

そう考える根拠も教えてもらいました。

火山と関わる大島の水事情や、一昨年の土砂災害を起こした地形、地質等も含め、いただいた資料は80ページ!新しく調べてわかったことも紹介されているので「最新の伊豆大島火山の教科書」と言えると思います。

今回参加できなかったけれども入手希望の方は、ジオパーク事務局に問い合わせてみてください。伊豆大島火山を学びたい方は、必見です!

さて講習最後は、およそ450年前に溶岩流に取り囲まれた1本のオオシマザクラのお話でした。


現在樹齢800歳となった桜株も、三原山神社もキプカ。

最後のページのこの一言が、川辺先生の「思い」ではないでしょうか?
そして…私も全く同じで、日々ガイドをしています。

「これからも火山とつきあいながら、生きていきたいなぁ」と、ますます思った講習会でした。

(カナ)
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