グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

花を見ずして花を見る

2019年03月15日 | 植物
先週に伊東から新しい車を運んだ話をしましたが、
ジオポート伊東
せっかく大島に来た相棒、大切にしたい。
で、大島一周道路から家までの道が、
草木が成長して枝先が当たりそうだったので、車が傷つかないように剪定しました。
(今までサボリ気味だったのを大反省!)



ちょきちょき切り始めてしばらくしたら、シチトウスミレが一輪だけ咲いてるのに気がつきました。

タチツボスミレの島嶼型で、タチツボスミレと比べて葉や花が大きめで葉に光沢があるなどが特徴。
シチトウと言いますが、一部伊豆半島にもいるそうです。準固有種。
大島では特段珍しいものではありませんが、可憐でかわいいです♡
最近少なくなったと言う人もいます。
草刈機でやっていたらたぶん気がつかなかったでしょう。手作業でやってよかった。
一つ見つけたら、少し離れたところの花の咲いてないシチトウスミレも次々見えてきました。
知る、意識するって大事!

よりいっそう強く思ったのは、かつてサンセットパームラインを彩っていた花々を復活させようという、
『海辺の花園・再生プロジェクト』に先日参加したからです。
咲いてる時期じゃないと意識されないために、気がつかず草刈機の餌食になってしまう、
おそらくその繰り返しで減ってしまったので、まずは背の高い草に埋もれかけてる今ある群落を、手作業で周りを刈ることによって保護&増やす、という作戦。
そのためには、花の咲いてない時期でも見分けられなきゃはじまらん!

という事で、教えていただきました。
弾ける笑顔の上條先生↓


ちなみに先生のフィールドのつくばでは、ギシギシはすべて外来種だけど、大島に生えているのは日本の種だそうです。

どこが違うのでしょうか?σ^_^;

今回はハマカンゾウの群落の手入れをしました。

花が咲いてると(かつて?)こんな感じハマカンゾウ
出典:大島支庁

今はこんな感じ

こりゃわからんわ!

でもですねぇ、みてると見えてくるんですよね。
葉が交互に生えてて特徴的。みずみずしくて綺麗です。

見えてきたら、踏まないように気をつけて、覆いかぶさってる草を払いました。

こちらの群落は陽が当たってるので、このままで大丈夫そうです。
発起人の長谷川先生と共に。


隣にあった群落、似てるけど何か違うと思ったら、
外来種のヒメヒオウギズイセンだそうです。


花が咲くとこんな感じ
ヒメヒオウギズイセン

出典:のりさん

これ、よく見る!園芸種が逃げ出して野生化しているそうです。
綺麗なんですがね、、、。
今回はとりあえず目的とも違うしという事で保留でした笑

これはシマホタルブクロの葉、とのこと。

シマホタルブクロは少し影でも大丈夫だそうで、草刈りはしませんでした
シマホタルブクロは、本土と大島と大島以南の島で花粉を媒介する虫が違うので、
花の大きさが違うというのが有名で、花は注目しているのですが、
そういえば、葉をじっくりみたことがありませんでした。
丸い葉が特徴。でも花の周りの葉はいつも少し尖ってるような気がします。
花が咲いたらじっくり観察しよう!

少しずつ葉を見分けられるようになったことで、
イメージの中でどんどんとサンセットパーマラインが彩り溢れる風景に変わっていきました。
これはステキなことになるぞ!できる限り協力したいです(あい)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする