グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

セミ (伊豆大島の動物シリーズ9)

2020年08月09日 | 
伊豆大島は今、セミたちの声で賑やかです。

「リーリーリージュルジュル、カナカナカナ、ミンミンミー、ジ〜ジ〜、ジャージャージュルジュル(シャーシャーと聞き取る人が多い)、オーシーツクツク、ジョーイジョーイジョーイ」

大島で聞くことができるセミの声を、私の感覚でカタカナで表すと、こんな感じです😊

で、さっそく今回も、天野氏のジオガイド養成講座・講習資料の抜き書きです。

「伊豆大島はセミが多いとよく言われる。ニイニイゼミ、ヒグラシ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシのほかヒメハルゼミが生息している」

「この中でヒメハルゼミは、本州でも分布が局所的で、状態のいい照葉樹林にしか生息していないセミである。伊豆大島では、泉津周辺で確認されているが、分布拡大する様子もなく、昔はその声が聞かれなかったという証言もあることから、何らかの植栽にまぎれて移入されたものという見解が強い。しかし成虫の発生時期が短く、うるさいくらい合唱するが、それ以外の時はあまり鳴かないなどの習性から、在来だったのでは?という意見もあるが、真相は不明。ただし、1974年にはすでに確認されているとのことで、伊豆半島沿岸部の多産地から自力で飛来した可能性も否定はできない」

ふむふむ、なるほど〜。

「またクマゼミは、西日本などに生息する南方起源のセミで、本来関東地方には分布していなかった。現在は温暖化の影響か、植栽に紛れての人為分布か、東京都区内では普通にみられるようになっている。しかし伊豆大島のクマゼミは古くから記録があり、方言名も存在することから在来種とされている」

天野氏の資料は以上です。
そして今回も、過去のブログからセミの写真を探してみました。

今年の7月24日に、火口一周コースを歩いていたら、お客様の服にとまったヒグラシ。


同じくヒグラシ、なんとセミヤドリガの幼虫つき!(2011年8月・成瀬氏撮影)

セミヤドリガの幼虫のマユについてのブログはこちら

ミンミンゼミ。

(2011年8月、成瀬氏撮影)

抜け殻シリーズ。

左からニイニイゼミ、ツクツクボウシ、アブラゼミ。
(2011年、成瀬氏撮影)

貴重なクマゼミ写真!

この時は、なんと産卵中だったようです!

(共に2011年8月、成瀬氏撮影)
産卵の様子をまとめたブログはこちら

そして最後に、毎年大発生するアブラゼミ!(写真は今年の7月26日)

毎年、低木林地帯を歩くと、5〜10匹のセミが一度に目の前で飛び交うだけでなく…

火口一周コースにも現れて、火口の上の大空を飛びまわります!

上の写真で、空にある小さな黒い点は全部アブラセミ!
毎年不思議に思いながら、その行動の理由は謎のままです。

コース脇の木の杭に集まるアブラゼミや…


火口とアブラゼミ!


溶岩(正確にはスコリア)とアブラゼミ…

という、一風変わった写真を撮りたい方は、ぜひこの時期の伊豆大島へ!(笑)
次の噴火が始まる前に、急いでお越しください〜😊
(火口一周コースの写真は、全て2018年8月の撮影です)

(かな)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする