グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

花7輪(オオシマザクラ物語2023・本編)

2023年04月11日 | 植物
9年前から、毎年会いに行っているオオシマザクラ。周辺の溶岩の上は

ニオイウツギやカジイチゴなど、荒地に強い低木や草が毎年数を増やし、ずいぶん緑色に変わってきました。

目的のサクラは、というと…

元気に生きていました!

花は、ちょうど終わったところでしたが

花弁が散ってしまったものも含めて

合計7輪の花のあとが残っていました。


高さは、枯れた枝の先端までが218cm。葉があるところの先端までが181cm。

(この測り方で正確なのかは不明ですが😅)

太さは、私の膝の位置で15,5cm。

1本の木の幹は地上に出て、すぐに2つに分かれ

それがまるで別の木のように、上に向かって伸びています。

みんな、だんだん太くなっているような😊

樹皮はみんな、ツヤツヤしていて元気そうです!

でも、葉の生えていない枝は途中でボキボキ折れ、完全に死んでいる様子。

過去の写真を調べてみたら、やはり2019年9月の台風の影響が大きかったようです。

この日は、伊豆大島の風の中ではかなり弱い方だったのに、片側からだけ生える葉っぱたちが風になびいていました。

常に強風にさらされ、葉を落とされ、枝を折られ…。「ここで生きるのは大変だなぁ」と、しみじみ思ってサクラを眺めていたら…

枝越しに噴煙が見えました!

そうだ、強風だけでなく、いずれ火山噴火の影響も受けるのですよね…。
何度も何度も、ダメージを受けても生き続ける…。「生命ってなんだろうなぁ〜」と、しみじみ思いながら、しばらくサクラと共に時を過ごしました。

さて、帰り道。
昨年もブログに登場した、”毛虫に葉をほぼ食べ尽くされて花が咲かなくなったオオシマザクラ”に立ち寄りました。

この木も、枝が何本も枯れていますが、細かい枝が残っているので、強風で折れたというわけではなさそうです。

「やはり毛虫のダメージが大きくて、弱っているのかも?」と思って観察していたら…

なんと、毛虫の卵が生み付けられているのが目に入りました!

ということは…、ようやく生えているわずかな葉っぱも、また全て食べ尽くされる運命に??

種子が落ちた場所で、生きていくしかない植物たち。
1本1本がそれぞれの環境の中で、闘いながら生きているんですね〜。(尊敬)

(かな)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする