閑人の暇つぶし

気ままな自然観察日記 “Idler's idle talk and nature photos”

ノウゼンカズラ (1)

2011-07-16 | 樹木・花木
ノウゼンカズラ(凌霄花)は暑い夏に相応しい鮮やかな橙色の花を付ける中国原産の蔓性植物だ。花の色は涼しげではないが、かえって夏らしくて綺麗だ。花の形がやや細長く、英語で「トランペット・フラワー(trumpet creeper = トランペットのような花が咲く蔓植物?)」というアメリカノウゼンカズラというのもあるし、ピンク色や黄色の花が咲く交配種もあるそうだが、ノウゼンカズラはやはり橙色の花がいい。











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ハンゲショウ

2011-07-15 | 草花
半月ほど前に撮ったハンゲショウ(半夏生、半化粧)だが、花の時期になると花の傍にある葉の表面が白く変化し、花が終わるとまた淡い緑色に戻るという不思議な植物だ。ハンゲショウの花は数は多く付いていても小さくて地味だから、花の時期に虫が近づいてくれるように、花に代わって葉が目立とうとしているのだろう。古くから自然の生存競争の中で生きてきている植物は、その進化の過程で、それぞれが巧い方法を考えているものだと感心する。そういえば、マタタビの葉でもこの時期には葉が白くなる現象が見られる。

一方で、同じハンゲショウの仲間でも、アメリカハンゲショウは昆虫の助けが要らないのか、葉が全く白く変化しないらしい。アメリカハンゲショウは、垂れ下がった花の形から“トカゲの尻尾”という意味で“lizard's tail”と言うようだ。











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クチナシ

2011-07-14 | 樹木・花木
載せるのがやや遅くなってしまったが、公園や民家の生け垣などでよく見掛けるクチナシ(梔子)だ。去年の6月17日に載せたのと同じ一重咲きだが、一昨年の7月19日に載せたような八重咲きもある。我が家には小さな株が両方あるが、今年も八重咲きのクチナシは虫にやられて咲かなかった。青虫がいるのに気付いた時には手遅れで、2年続けて花が咲く前に葉を殆ど食べられてしまった。この一重咲きのクチナシは10日ほど前に愛知県森林公園で咲いていたものだ。











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シロウメモドキとコマルハナバチ

2011-07-12 | 昆虫
自信はないが、たぶんシロウメモドキ(白梅擬)とその雌花に来ていたオスのマルハナバチ(丸花蜂)だろうと思う。昨日のウメモドキは普通に見られる赤い実が付くウメモドキだが、これは白実を付けるウメモドキだと思う。マルハナバチは雌雄で躰の色がやや違っており、メスは黒とオレンジ色だが、オスは金色かと思うような淡黄褐色をしている。怖そうな顔をしているが、クマバチと同様に性質は温和しいそうだ。ハナグモ(花蜘蛛)と思しき小さな蜘蛛が、自分より大きな蜂に襲いかかろうと花陰から狙っているようだった。











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ウメモドキ

2011-07-11 | 樹木・花木
ウメモドキ(梅擬)は雌雄異株だから、雌花と雄花が別々の木に咲く。最初の2枚は雌花で残りの3枚は雄花だが、花はいずれも小さく3~4mmくらいだろうか。雌花に来ていた蜂はセイヨウミツバチのようだ。先月の画像だから、花はもう終わっているだろう。













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ハクチョウゲ

2011-07-10 | 樹木・花木
ハクチョウゲ(白丁花)の花も1cmあるかないかくらいの小さな花だ。八重咲き種や斑入り葉の園芸種もあるが、民家の生け垣などで普通に見掛けるのは、僅かに淡いピンク色を帯びた白の一重咲きが多い。











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ナンテン

2011-07-09 | 樹木・花木
ナンテン(南天)というと赤い実が生った姿が先ず思い浮かぶが、その花を近寄ってアップで眺めてみたら、「へ~ぇ、こんな花だったのか!」と感心するほど綺麗に見えて、新たな花を発見をしたような思いだった。花は小さいが、なかなか凛として豪華な花に見える。花期は短くて直ぐに散ってしまい、今ではもう1mmほどの小さな実が付いているが、“難を転ずる”という語呂合わせで、縁起物の木である。











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シモツケ

2011-07-08 | 樹木・花木
今の栃木県にあたる下野の国に多く自生していたことから、名前がシモツケ(下野)となったというから分かりやすい命名だ。同じシモツケ属の仲間には、少し前に載せたコデマリユキヤナギがある。花弁が5枚の濃いピンク色の小さな花がいくつも集まって房状になって咲いているから、丈は低くても、花壇の植え込みの中でも他の植物に負けずに鮮やかで、よく目立っている。花がよく似たシモツケソウ(下野草)という草もあるが、姿や名前の由来も同じなら、バラ科シモツケ属というのも同じだから紛らわしい。











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ノハナショウブ

2011-07-07 | 草花
ノハナショウブ(野花菖蒲)は初夏に色とりどりの花を咲かせる園芸種のハナショウブの原種だ。載せるのがやや遅れてしまったが、先月中旬に愛知県森林公園の南口の散策路脇で咲いていた。色とりどりの花が咲くハナショウブのような派手さはないが、落ち着きのある赤紫色が綺麗だ。











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ミヤコグサ

2011-07-06 | 草花
愛知県森林公園の南門を入ったところで咲いていたミヤコグサ(都草)だ。全国の道端などで普通に見られるマメ科の野草だそうだが、今まで何度もこの傍を通っているのに、ずっと気が付かなかった。最近急に勢力を伸ばしているヨーロッパ原産のセイヨウミヤコグサというのもあるそうで、葉や茎に毛があるかないかで見分けられるらしいが、そこまではよく見てこなかったので、これがいずれなのかは分からない。











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クサノオウ

2011-07-05 | 草花
去年の5月18日にも載せたが、休耕田の脇で咲いていたクサノオウ(瘡の王)だ。強い毒性のある有毒植物だが、民間療法では皮膚疾患の外用薬としても古くから利用されてきたらしい。スミレやカタクリもそうだが、小さな種子には蟻を惹きつけるエライオソームという物質が付着しているそうで、種子は蟻によって広く散布されるという。動物は美味しい餌を提供してもらい、植物はその代償として生育範囲を広げられるという、お互いに持ちつ持たれつの関係にある。蟻の行動範囲内に限られるとはいえ、野鳥や風によって種子が拡散されない植物では、進化の過程でできあがった賢い仕組みだ。











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ドクダミ

2011-07-04 | 草花
道端の日陰でドクダミ(蕺草)の花が咲いていた。ドクダメ(毒溜め)という別名からドクダミとなったようで、名前からは有毒植物のように思えるが、食用にもなる薬草だ。ドクダミには、抗菌作用があるという独特の強い臭いがあるので、印象があまりよくない植物の一つだ。4枚の花弁のように見える白いのは総苞片で、真ん中の黄色い円筒状の部分が、小さな花が無数に密生して集まっている花序だ。この小さな花は雌蕊と雄蕊だけの花だそうだ。











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コバノトンボソウ

2011-07-03 | 草花
愛知県森林公園の湿地で咲いていたコバノトンボソウ(小葉の蜻蛉草)だが、小さな花の形をトンボに喩えてトンボソウとなったようだ。全国に自生しているそうだが、県によっては絶滅危惧種に指定しているところもある希少植物で、これでもれっきとしたランの仲間だ。葉は小さなのが1枚しかなく、花も1cmあまりしかないほど小さい。トンボの尻尾のように後ろに長く伸びた距がユニークだ。葉や花が少し大きなオオバノトンボソウというのもあって、別の場所で写真に撮ってみたが、薄暗い場所だったので全てピン暈けだった。コバノトンボソウは湿った場所に生えるのに対して、オオバノトンボソウは乾燥した場所を好むそうだ。













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キキョウソウ

2011-07-02 | 草花
一昨年の5月30日にも載せたことがあったが、空き地や道端でよく見掛けるキキョウソウ(桔梗草)だ。花は1cmくらいしかないが、鮮やかな紫色がよく目立つ。北アメリカ原産の帰化植物で、花がキキョウに似ている雑草だからキキョウソウというらしい。長細い茎に葉や花が離れて段になって咲くので、ダンダンギキョウという別名もあるそうだ。










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ウツボグサ

2011-07-01 | 草花
ウツボグサ(靫草)の名前の由来は、円筒形の花穂が弓の矢を入れる靫に似ているということだそうだが、弓や矢には触ったこともないし、時代劇で見た記憶もないので靫と言うものを全く知らない。花は数ミリくらいの大きさしかないが、ヒメオドリコソウの花に形がちょっと似ている。花に留まっていた蜘蛛が獲物を捕まえるかもしれないと暫し眺めていたが、虫はなかなか現れず、こちらが根負けしてしまった。何事も好機というのはそう多くあるものではないようで、草むらの虫でも、生きていくためにはジッと待つ忍耐が必要なようだ。








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