すべき検査をしないという事実が、今もある。昨日、神奈川県で5人の感染者が確認された。それを報ずるTBSはこう記している。
神奈川県で新たに新型コロナウイルスに感染したと確認されたのは、県内に住む10代の女子学生を含む5人です。
女子学生は今月12日に39度の発熱を訴え、県内の医療機関を受診しましたが、症状が改善せず検査を行ったところ、23日に陽性が確認されたということです。
女子学生は、一時的に熱が下がった今月15日にはマスクをして複数の友人と一緒に外出し、県内で食事をしたり、買い物をしたりしたということです。神奈川県で10代の感染が確認されたのは初めてです。(24日21:50)
なぜ3月12日の39度の発熱時に検査をしなかったのだろうか。この女子学生の感染経路の追跡結果は報じられていないから、帰国した者でもなく濃厚接触者でもないようだ。だから検査はされなかった。発症して感染が確認されるまで約10日間かかっている。女子学生はその間友人と交遊している。12日に検査をしてれば、感染を広げる可能性がある行動をとらなかったのではないか。
私は政府の検査をしない方針が、感染者を増やしているのではないかと考えている。
BuzzFeedがこういう記事を流している。
「日本でも欧米のような大流行が起きるの?」「大規模イベントどうする?」 専門家会議が共有したかった危機感とは
インタビュー記事で、政府の方針を支持する一人、岡部信彦氏である。彼はこう語っている。
検査は的確な時期に、的確な方法で検体を取り、疑いがある人が対象であるべきです。症状はないけれど陰性を確認したい人もいることは理解できますが、検査の資源には限りがあるため、優先順位をつけなければいけません。
やはり検査は発症者や入院患者が最優先であるべきだと思います。
だがそうは言っているが、この女子学生のように発症者は検査されていない。新型コロナウィルス感染の「疑い」がないと、「帰国者・接触者電話相談センター」が判断したのだろう。
これが政府の方針だ。この方針では、この女子学生のような事例が感染者として確認されるのは、時間がかなり経過したあとにならざるを得ない。高齢者はおそらく死への道を歩むはずだ。実際にそういう事例が出ている。
・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている。
(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。
※ 高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が2日程度続く場合
新型コロナ受診相談窓口でご相談の結果、新型コロナウイルス感染の疑いのある場合には、専門の「新型コロナ外来(帰国者・接触者外来)」をご紹介しています。マスクを着用し、公共交通機関の利用を避けて受診してください。
なお、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況であり、インフルエンザ等の心配があるときには、通常と同様に、かかりつけ医等に御相談ください。