チママンダ・ンゴズイ・アディーチェ『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』がよかったので、チママンダの『アメリカにいる、きみ』(河出書房新社)を図書館から借りて読んでいる。
私にとっては、まったく未知の国・ナイジェリアのこと、ナイジェリア人女性がアメリカやイギリスに行って体験したことが小説となって描かれる。
この本に収載されているのは短編で、モノローグ的な小説だ。まだすべてを読み終えたわけではないが、なんとなく惹きつけられる。その理由を明確にすることはできない。ストーリーは単線的であるが、緊張感がある。
その緊張感というのは、彼女がナイジェリア人であり、また女性であるところから生まれるものだ。黒人だということから生じる緊張感、女性であるということから生じる緊張感。その背後にあるものは差別である。
しかしいずれも主人公はその差別に対して、作為的ではなくまったく自然に抗う。抗うことが出来る天性の素質がある。
チママンダがフェミニズムの本を書くこともきわめて自然であることを感じられた。
黒人の女性であることは変えられない現実であるが、その現実に附随する矛盾(差別)をことさら矛盾として認識するのではなく、矛盾として感じながらそれが矛盾であることを周囲に示していく。
良い本だ。この本によって、私に未知の世界が開かれた。