浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

転げ落ちる日本

2023-10-21 06:08:51 | 政治

 自民党・公明党による政権が長く続いているなか、日本の国際的地位はどんどん下がっている。同時に、国民の生活も苦しくなる一方だ。

 その背景には何があるか、新自由主義が日本ほどはびこっている国はない。国家財政、地方財政をよくみると、私企業にわたっている金額がかなり多い。様々な補助金が企業に渡されている。また国家や地方自治体が行っていた事業が、公務員の数を減らしていったことから民間企業へと委託され、それらが民間企業のもうけの手段となっている。そして民間企業へと委託された事業は、おしなべて低賃金である。雇用はほとんが非正規である。

 国民の生活をなおざりにして、民間企業だけを太らせようとする自民党・公明党政権。それでも国民の多くはそれらの政党に投票し、また苦しんでいる人びとも選挙にいかない。絶望的な状況である。

 大企業は、法人税を減らしてもらい、補助金をもらい、輸出すれば莫大な消費税を返してもらい、政府や地方自治体に手厚い保護政策をとってもらっている。

 今や日本国家の支配層は、おのれの私的利益を拡充するためには、国民の生活がどうなろうと気にかけない、また日本の自然がどうなろうとそれがカネ儲けにつながるなら強硬に行政と一体となって推進する。神宮外苑の再開発や日比谷公園などの破壊がそれを端的に示している。

 今、国民の支持率が低いからと減税などを訴えようと欺瞞的な声をあげているが、減税を言うなら、簡単なことだ。消費税をなくせばよい。そうすれば日本経済は国民の購買意欲が増し、回復していくことだろう。

 しかし財界は消費税の税率アップを狙っている。なんということだ。日本の未来を閉ざそうとしているのは、日本国家の支配層である。

 

「地獄に堕ちろ」関経連が消費税15〜18%を提言…経団連19%主張に次ぐ日本人いじめ「関西だけでやっとけよ」

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サイードを読む

2023-10-19 21:31:16 | 

 ぼくの手元には、エドワード・W・サイードの『ペンと剣』(ちくま学芸文庫)がある。パレスチナで何か問題が起きるとき、この本を手に取る。

 ぼくは、ユダヤ人を差別してきた欧米社会がみずからその責任を負うことなく、なにゆえにアラブ世界にユダヤ人問題を押しつけたのか、と思う。ホロコーストを行ったのは、ドイツではないか。

 サイードはこう記す。

 「1948年にひとつの社会が破壊され、それ以来ずっとパレスチナ人への抑圧が計画的に遂行されている」(63頁)

 そのなのだ。イスラエルは次のようにしてつくられた。

 1947年 国連はパレスチナを分割してユダヤ人とアラブ人に独立した国を与える総会決議181を採択。人口の3割をしめ、10%程度の土地を所有するに過ぎないユダヤ人に国土の56%を与えるというその案は、もちろんアラブ世界の怒りをよびおこした。

 その決議のあと、イスラエル建国を支持するユダヤ人は、暴力的にアラブ系住民を追い出した。ある村の一軒の住民を皆殺しにして住民に恐怖を与え、その恐怖のなか一時的に家を離れたアラブ系住民の家に入り込むユダヤ人。

 1948年5月、イスラエルが独立を宣言する。それと同時に、イスラエルはアラブ系住民をその領域から追放しはじめた。それに対して周辺のアラブ諸国が攻め込んで第一次中東戦争が始まった。

 それまで、アラブ系住民とユダヤ人は平和的に共存していたのに。

 国連はじめ、世界はパレスチナを悲劇に追いやった責任を負わなければならない。とりわけ、ユダヤ人を差別しまくったロシアや欧米諸国の責任は重い。

 

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あきれるしかない!!

2023-10-16 22:15:47 | 政治

ガザ退避チャーター機“1人3万円”のトンデモ…約1.8億円計上の「邦人保護予算拡充」は何だったのか

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情けない! ただ一言!

2023-10-16 18:56:35 | 社会

政府有料チャーターに批判の声 外務省幹部「退避搭乗8人は想定外」

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ワクチン接種の副反応

2023-10-15 19:28:10 | コロナ

 近くの図書館に行った。いつもとは異なり、駐車場は混んでいた。調べてみたら、コロナワクチンの7回目の接種会場となっていた。

 私は、ワクチンは打たない。ワクチン接種による副反応がでて苦労している人びとが多い。そうしたことを問題としないで接種を継続している厚労省には不信感をもっている。

 以前にも書いたが、物価高などで国民が苦労しているのに、いっさい対策をとらない政府が、なぜかワクチン接種だけは熱心だ。私はそれに疑念をもつ。

 マスメディアは、ワクチン接種による後遺症など、ワクチン接種による様々な問題が生じているにもかかわらず、報じない。

 唯一、CBCだけが報道している。

「評価不能 新型コロナワクチンの光と影」ワクチン接種後に死亡した人の家族や“ワクチン後遺症”患者への密着取材 約2年の事実の記録

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パレスチナ問題を考えるために

2023-10-14 22:11:22 | 国際

19世紀ヨーロッパに端を発するパレスチナ問題

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「不視」ということ

2023-10-14 06:33:36 | 国際

 世界各地でいろいろなことが起こる。

 気候変動は、私たちの生活を苦しめる。今夏は猛暑が続いた。今までできるだけ使用しないように生活してきた我が家でも、エアコンは必需品となった。エアコンなしには、生活できなくなった。

 気候変動に対して、私たちはあまりに無力である。

 そして戦争。ロシアの侵攻に始まったウクライナ戦争は、終わる気配を見せない。開始されたときは、注目していたが、今では「早く終わらないかなあ」と思うくらいになってしまっている。

 日常生活は、世界各地で行われているもろもろの、あってはならない事態を忘れさせる、あるいは慣れへと誘い込む。

 私自身は、何かしなければならないが何もできないと思うとき、少ないけれども「国境なき医師団」などに送金することくらいしかしていない。

 そして今回のイスラエルに対するガザのハマスによる攻撃、それにともなうイスラエルの反撃。しかし経緯を見れば、イスラエルはガザや西岸地区へ恒常的に攻撃をしていた。パレスチナ人をあたかも囚人であるかのように取り扱い、ガザでは閉じ込め、西岸地区ではイスラエルは土地をあたかも植民地のように奪い、高い壁を設けていった。そしてパレスチナ人の苦悩は、報じられることもなかった。少数の知識人の、パレスチナと連帯する人びとの文章がときたま目につくだけとなっていた。

 しかし、私を含めて、そうした現実があるのに、見ることをしてこなかった。「不視」である。

 イスラエルは、どのような報復をするのだろうか。イスラエルが今までおこなってきたパレスチナへの仕打ちを考えると、大規模な軍事作戦が行われるような気がする。イスラエル国家は、パレスチナ人を人間扱いしない。イスラエルにとっては、パレスチナ人は「ウジ虫」なのだ。

 ガザに閉じ込められてきたパレスチナ人。そうした状況をつくりだしたのは、イギリスなどユダヤ人を差別してきた国際社会である。ユダヤ人虐殺になんら関わってこなかったパレスチナの民が住むところに、ユダヤ人国家を建設して、ユダヤ人への罪滅ぼしをしようとしたヨーロッパの国々。

 イスラエルが建国されてからずっと辛酸をなめてきたパレスチナ人。国際社会に訴えても何の解決策も打ち出されなかった。パレスチナ人は耐えるしかなかったのだ。耐えて、耐えて生きていた。しかし将来がよくなるという希望はいっさい見いだされなかった。絶望、絶望。

 その絶望を、「不視」のままではいけない。

ガザに闇が落ちる時、世界が私たちにも目を向けてくれることを願う

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戦闘はやめてほしい

2023-10-12 07:49:10 | 国際

 第一次大戦以後、戦争が起きると兵士だけではなく、より多くの民間人が犠牲になる。それでも、国家は戦争を行う。戦争は、まったく無駄な所業である。人間を破壊し、住居を破壊し、環境を破壊し・・・・まったく良いことは何もない。

 しかし軍需産業や、ナショナリズムを煽る政治家たちは、得をする。しかしその数は圧倒的に少数である。少数の利益のために、戦争が行われる。庶民にとっては、まったく得のないことだ。

 悲しいことに、イスラエル、パレスチナ(ガザ)間で戦闘が開始された。パレスチナは、イスラエルによる決められた境界をはるかに超えての「植民地」創設、ガザを軍事的に包囲し他所との交流を遮断し続けるなどのイスラエルの暴挙に対し、そしてそれに関して国際社会が沈黙を続けてきたことに対し、衝撃的な戦闘を開始することによって、アピールしようとしたのだろうか。

 メディアや欧米、日本などはパレスチナ(ハマス)の行動に対して一斉に非難の声をあげた。

 しかし私は、イスラエル建国に際してのイギリスなどの「西側諸国」の行動、そこに長く住み続けてきたパレスチナ人の意向も聞かず、ここはイスラエルの土地だとしてパレスチナ人を追い出し、あまつさえ、虐殺により恐怖をつくりだしパレスチナ人を追い出すなど、イスラエルの反人道的な行動を知るがゆえに、そしてそのイスラエルの行動になんら有効な対策をとってこなかった国際社会の冷酷さを知るゆえに、パレスチナ(ハマス)を非難する気にならない。

 国際社会が沈黙を続けてきたこと、それはイスラエルの暴挙を黙認してきたということでもある。国際社会はイスラエルの暴挙を抑えることなく、イスラエルのやりたいようにさせてきた。それにより、どれほどパレスチナ人が苦しめられてきたか。

 もしこの戦闘をとめたいならば、イスラエルの建国の経緯、その後の歴史をきちんと振り返ってみることがまず必要だ。それなしに、この問題を解決することはできない。

 私も、ガザや西岸地区に住むパレスチナ人の苦悩を知りながら、何もしてこなかった。私も、イスラエルの蛮行を黙認してきた。申し訳ないと思う。

 できれば早く戦闘が終わってほしい。戦闘は、多くの民間人を犠牲にするからだ。

 

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変えたくない人びと

2023-10-10 07:01:57 | 社会

 私は芸能方面にはまったく関心がなく、さらにテレビを見ていないので、タレントとか歌手などまったく知ることもない。

 ネットではジャニーズ問題がいろいろ流されてくる。一応目を通してはいるが、それらをみながら思うことは、メディアに関わっている人たちは、何も変えたくないのだな、ということだ。これは政治の世界でもいえることで、現状をよしとして、あえて波風が立つようなことをしないで時の移ろいとともに生きていこうという消極的な姿勢である。

 まとめると、ジャニーズという会社は、ジャニー喜多川の少年を凌辱する性的嗜好(それは犯罪である)を満足させるために(これが第一の目的だ!)、テレビその他に出演させてあげるからという蜜を目の前にぶらさげて少年たちを集める組織であるということだ。そしてジャニーズという会社は、ジャニー喜多川のそうした性的嗜好(それは犯罪である!)を隠すために、それこそメディアなどにカネもうけの場を提供する、記者たちはそれに積極的に協力する。そのために、記者たちにも、甘い蜜を吸わせる。甘い蜜を吸わされた記者たちは、その位置から離れたくないから、この場に及んでも、ジャニーズという会社に協力を惜しまない。他人の人権が侵されようとも、そんなことはどうでもよいのだ。

 見事なシステムである。そのシステムは、今も健在である。正義感をもった一部のメディアは厳しい追及をしているが、テレビや全国紙、雑誌、スポーツ紙などは、一方では少しは報道しないとまずいということから報道はするが、他方ではジャニーズという会社との「絆」は保ち続ける。

 腐敗した政界との付き合い方とまったく同じである。

 どんなに政治家や芸能事務所が悪事を働こうと、彼らから利益を与えられているメディアは彼らとの関係を変えたくないのだ。腐臭が日本全体を覆っている。

 かくて、日本は劣化が進み、あとは沈んでいくだけ。

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伊藤野枝の主張

2023-10-08 20:42:41 | 大杉栄・伊藤野枝

 私は学生時代から伊藤野枝に敬意を表してきた。野枝について、いろいろな誹謗中傷がなされていたが(栗原康の『村に火をつけ、白痴になれ』もその類いである)、彼女の主張は、今でも新鮮であるし、教えられるところをもっている。

 たとえば「禍の根をなすもの」という文がある。1923年、虐殺された年の『中央公論』6月号に掲載されたものだ。

 性問題を論じたものであるが、野枝はこう書く。

・・性問題を危険な傾向に導いたのは、みんな老人共の不純な精神だと。彼ら自身まづ性の差異に対する恥づべき意識を消すべきです。年若い子女達につまらない好奇心をわざわざ引き起さすような『隔絶』を止(よ)すべきです。男も女も、性別を意識するより先きに、まづ『人間』に対する識別を教へられるべきです。娘達は男の妻として準備される教育から解放されなければなりません。 男と女との差異を画然と立てた教育が先(ま)づ打破されなければなりません。子供の頭に、性の差別を激しく印象させる事が止められなければなりません。少年少女の間にある性別の意識を伴はないフレンドシップが自然に育てられなければなりません。

 野枝は、保護者や教育者が、性別の意識にこだわることから解放され、「男も女もおんなじに、一人前の『人間』をつくる事を先づ心がけなければなりません。『人間』が立派に出来あがりさへすれば、他人の為めに余計な心配をする必要」がなくなり、子どもたちを信ずることができるのだ、と主張する。

 いろいろな文を読むほどに、野枝の感受性の豊かさと、それをもとにした認識、判断力に感動するのだ。

 野枝と大杉とがパートナーとなる過程で、いろいろ問題が起こったが、それを乗り越える中で、野枝と大杉とは「同志」的なカップルとなっていった。

 私は大杉の、堀保子、神近市子、野枝との関係のなかで主張された「自由恋愛」論は、男にとって都合のいい身勝手な論理であると考えているが、それを経た野枝と大杉の関係は理想的なものであると思う。野枝の文には、二人のそうした関係が表現されている。

 

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世代の転換

2023-10-08 17:05:46 | 学問

 『法律時報』という日本評論社の雑誌がある。法学部出身の私は、『法律時報』をしばしば購入して読んでいた。とりわけ臨時増刊号はほとんど購入していた。しかし今年、すべてを捨てた。そこに書かれていた論説は、現実によって踏み荒らされてしまったという気がしたからであり、さらにもうそうした本を読み、法律論を闘わすことはなくなったと思ったからである。

 私が『法律時報』を読んでいた頃の執筆陣は、今刊行されている『法律時報』には見当たらない。もうほとんどがいなくなった。浦田賢治先生はご存命ということだが、もうあまり書かれていないようだ。

 法学部にいながら日本史の勉強をしていたが、その分野でいろいろ教えを受けた先生たちはもうほとんど亡くなられてしまった。私は退職と同時に、歴史学関係の雑誌の購読をすべてやめた。それは、故田村貞雄さんに倣ったものだ。私が書いたものを読み、丁寧な感想をおくってくれたひろたまさきさんも亡くなられた。

 『法律時報』も、歴史学関係の雑誌も、書いている人は、知らない人ばかりになっている。不運にも亡くなられたり、齢を重ねて引退されたのだろう。

 齢を重ねてから、書くことをやめた学者もいるし、書きつづける人もいる。書くことをやめた歴史学者には、原口清先生や海野福寿先生がいる。齢を重ねても書きつづけた学者の原稿を編集したことがある。いずれもひどい文となっていた。以前は素晴らしい分析力と文章力を持っていたのに、送られてきたものはひどいもので、その方が以前書かれたものを読みながら修正に修正を加えたこともある。名誉のために、その方々の名前は明かさないが、歳をとるということはそういうことでもある。衰えるのだ。原口先生や海野先生はそういうことを自覚され書くことをやめた。私は、原口先生、海野先生に倣おうと思う。

 さて岩波書店の『世界』。私にとって、現代を分析し考える重要な文献で、だからずっと購読しているのだが、最近の『世界』には迫力ある文が少なくなっているように思われる。私は読むと、目次のアタマに、◎や〇、×などを書いていくのだが、最近◎をつけるものが少なくなっている。もちろんそれぞれの文には、部分的に触発されるものはあるのだが、文全体からは受けなくなっている。

 全てを読み終えたわけではないが、今月号で、もっともよかったのは、田中伸尚さんの大杉栄らと一緒に虐殺された橘宗一についての文、それ以外には立石泰則さんと辻野晃一郎さんによる対談“「劣化したリーダー」がなぜ増えたのか?”がよかった。

 「結局、権力者は何でもできるし、誰も罪を問えないという状況になってしまった」

  新自由主義が席捲し、その思考のもと、トップに権限が集中するということが、企業や政府、自治体、学校などにも浸透してしまった。そして、

 「トップが節度を失って、権力を濫用するようになったときに、組織の中で声をあげると非常にまずい立場になってしまうというのが日本の組織の常」

 だとする。組織の中に闘う組合があればよいのだが、現在ではほとんど一掃されてしまっている。トップに権限が集中するというとき、そのトップがトップとしての力量をもたないとき、その組織は崩壊へと向かう、今の岸田政権もそうだ。私たちもその船に乗っている。彼らのなかには、

 「自分の会社さえ良くなれば、他はどうでもいい」

 と考える者がおおくなり、その結果利権がはびこり、進歩がなくなり、衰退の一途をたどるということになる。

 「トップ人事は非常に大切なわけです。」

 それはいかなる組織、自治体においても、重要なことばである。

 「組織が官僚化したら、会社では個人の自由な活動が規制されるようになります」

 トップの顔色ばかりをうかがい、トップからの指示をひたすらこなす官僚的な人種が増えている。

 組織を活性化するためには、

 「社長公選制を導入するだけではあまり効果がない。管理職の公選制の導入が大企業病を防ぎ、組織を活性化させる重要な手段になる」

 その通りだと思う。振り返って見れば、学校現場は校長、教頭を除き、中間の主任クラスは実質公選であった。文科省がひたすらそういう民主的な慣行を潰し、トップダウンの形態となるようにすすめてきた。文科省は、いらない!

 あらゆるところで、現在のヒドイ状態をなんとかするためには、

 「やっぱり諦めずに自分にできることをやるしかない。自分にできることは何かというと、まずは、自分の意見を隠さず、ひるまず、しっかり発信していくことと、そしてその意見に責任をもって行動していくということではないでしょうか。」

 「間違っていることは間違っていると、おかしいことはおかしいと声をあげることからはじめなければいけない」

 結論はありきたりではあるけれども、確かにこれしかない。

 

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事実を見ない自民党・公明党議員

2023-10-07 07:04:14 | 社会

 私は母子家庭で育った。もちろん母は働きに出ていた。 私は、いわゆる「かぎっ子」であった。家で一人でいることも多く、また近所の子どもたちと夕方まで遊んでから帰るということも多かった。

 埼玉県で、奇怪な条例案を自民党県会議員らが提出したとのこと。報道を見ると、もしそういうことを本気でやろうとするなら、県議会は子どもたちを安全な環境で生きていかれるように、たくさんの人員を確保して、条例を担保できる体制をつくるべきである。

 実際埼玉県では、学童保育に行けない子どもが多いという。そういう実態を放置しておいて、責任を親におしつけるというのは大きな問題である。 

子ども“放置は虐待”条例案に専門家「憲法違反の疑い」共働き夫婦「何もできない」

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日本の劣化を見る思い

2023-10-05 06:43:52 | 社会

 私は芸能に関してはまったく関心を持っていない。Yahoo!ニュースのトップには、たくさんの芸能情報が並んでいて、庶民はそんなにも芸能に関心を持っているのかと思うほどだ。

 もちろんジャニーズがどうのこうのというニュースもあまり関心を持たなかった。亡くなったジャニーズの親分が所属する多くの少年たちに凌辱を行ったことに関しては、なんとまあおぞましいことだと思っていた。

 関心をあまり持たなかったその問題に関してなぜここに書くのかといえば、2日に行われた記者会見のことが気になったからだ。

 昨日、その記者会見について、記者の中から、質問を受ける人、質問をさせない人を明確にするリストがあったことが報じられた。

 私が劣化を思うのは、記者会見で、ジャニーズ側のリストを前提とした進行に関して、その進行に協力していた記者がいたということだ。ネットで一部を見てみたが、ジャニーズ側の発言に、参加した記者の中から拍手があったというそのことに、記者たちのもう底知れない劣化を感じてしまったのである。

 このブログで、私はテレビメディアの劣化を何度も指摘し、テレビは見る価値はないと書いてきたが、記者という肩書で生きている者たちが、犯罪を犯した会社の肩を持つような言動を行ったこと、そこまで劣化というか、腐敗が浸透してしまっているのかと驚いた。

新聞やテレビなどは、「社会の公器」ともいわれるが、日本では、もうそういうべきではない。

 「今だけ、カネだけ、自分だけ」という新自由主義的な風潮が全社会的に広まり、そういうものから距離を置くべき記者たちが、道義というかいうか、正義感というか、そういう判断基準を持つことなく情報を発信しているという状況に、日本社会の恐るべき劣化を感じてしまうのである。

[追記]

ジャニーズ会見で質問者「NGリスト」のスクープがNHKから発信された意味は途轍もなく大きい 

 

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自民党という政党

2023-10-04 07:56:07 | 政治

 統一教会と気脈を通じている自由民主党という政党は、全体としてネトウヨなのである。良識あるプチ鹿島さんが、杉田某「を重用して右派コア層に目配せしているのではないか」という指摘に、一部同意し、一部同意しない。すでに自民党は、右派コア層と同一化していると私は思うからである。

 しかしまあ、人権侵害の言動をひたすら続けているこのような人間が跋扈する日本、何ともまあ低劣化したものよ。

「人権侵犯」認定された自民党・杉田水脈がまた出世…「環境部会長代理」に推したのは誰なのか?

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「かささぎ」のこと

2023-10-04 06:39:06 | 

 茨木のり子さんの『ハングルへの旅』に、何とも言えない良い話が書かれていた。

 かささぎという鳥は、日本には一部しか見られないという。私も見たことはない。

 七夕には、かささぎたちが一斉に飛び立ち、翼を並べて天の川に仮の橋をつくり、年に一度の牽牛星と織女星の逢瀬を助けるといわれている。

 韓国ではかささぎが見られるようで、今でも、七夕にかささぎが餌をついばんでいると、「この怠け者!早く行け」と怒鳴られるという。

 和泉式部には、こういう歌があるようだ。

 七夕におとるものかは 物をのみ思ひぞわたる かささぎの橋

 意味は、「七夕の日だけではありません、あなたへの思いは、いつもかささぎの橋を渡っているのですよ」、情熱的な和泉式部らしい歌だ。

 『万葉集』には、

 このゆふべ 降りくる 雨は 彦星の早こぐ船の 櫂の散沫(ちり)かも

 があるようで、『万葉集』の時代は、彦星は舟をこいで天の川を渡っていたという。かささぎの橋が出現するのは、『新古今和歌集』の時代から。和泉式部は、かささぎを見たこともなく知識でうたったようだ。

 こういう話が書かれていたので、紹介した。

 

 

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