今週の「R25的ブックレビュー」

首都圏ではすっかりお馴染みになったフリーペーパーの「R25」ですが、今週号のブックレビューのコーナーには、芸術関係の書籍についての、非常に手軽な紹介記事が掲載されていました。

タイトルは「若者よ、芸術はそんなに恐くない」ということで、いつものR25的な決め台詞が並んでいるのですが、「そんなに」という副詞が、随分と控えめな印象をタイトルに与えています。さて、ここで紹介されている本は、新書など、手軽に読めるものを中心とした6冊で、中には赤瀬川原平氏の「名画読本」(光文社知恵の森文庫)や、森村泰昌氏の「踏みはずす美術史」(講談社現代新書)など、名著とも言える作品も混じっていました。6冊とも全て読まれたか、あるいは知っているという方も多いのかとは思いますが、この中では2~3冊しか手に取ったことのない私にとっては、なかなか有難い記事です。

美術系の内容を持つ新書は、最近随分と頻繁に出版されているようで、特に建築を取り上げたものは、書店でも良く目に付きます。このブックレビューにて紹介されていた本の一つに、美術出版社の「東京アートガイド&マップ」という本がありますが、これはなかなかカジュアルな感じで美術館などを紹介していて、何かと重宝します。コアなファンにとっては物足りないものもありそうですが、一つ、こういう形で美術館の情報をまとめたハンドブックがあるのも何かと便利です。

「R25的ブックレビュー」は、もちろん同誌のWEBサイトでも閲覧可能です。何かと忙しそうなこの世代ですが、一体どれだけの方がこの本を手に取って、実際に美術館へ駆け出すのでしょうか。少しでも美術への関心が広がればと、勝手に願うばかりです。
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