横浜トリエンナーレ+THE ECHO@ZAIM

昨日、横浜トリエンナーレと、合わせて開催中のTHE ECHOへ行ってきました。個々の展示の感想はまた次回にまわすとして、まずは見て気になった点を独断と偏見にていくつか挙げたいと思います。少しでもご参考いただければ幸いです。



1.メイン三会場(新港ピア、日本郵船海岸通倉庫、赤レンガ倉庫)間の移動はレンタサイクル「ハマチャリ」(一日800円)が便利です。

 会場間を周回する無料シャトルバスは毎時2本しかありません。またメイン三会場間をすべて徒歩で移動(馬車道駅起点)すると全部約30分強、さらにはZAIMや大さん橋へ向かうとそれ以上の時間がかかってしまいます。ここは横浜中心街四カ所での乗り捨てが可能なハマチャリが効果的です。ちなみ私は駅から一番近い馬車道のハマチャリステーションで借り、返却時間制限が17時までと遅い日本丸ステーションで返却しました。(馬車道→ZAIM→新港ピア→赤レンガ→日本郵船→大さん橋でのパフォーマンス→日本丸)

2.「THE ECHO」(10/5まで。500円。)はおすすめです。是非ご観覧下さい。

 横トリは外国人作家メインです。日本人の若手オールスターはZAIMに揃っています。はっきり申し上げてこれを見ないと話は始まりません。
 (参考エントリ:もう一つのトリエンナーレ 「THE ECHO」@ZAIM

3.前回のトリエンナーレよりエンターテイメント色は相当に薄められています。

 良く言えばアーティステック、裏を返せばかなり衒学的です。参加型など、いわゆる感覚的に楽しめるような作品はあまり見受けられませんでした。

4.長編の映像アートの出品が目立ちます。

 じっくり見ればとても一日で廻りきれませんが、さらりと飛ばしながら見るのであれば大して時間はかかりません。移動時間を含め、三会場で半日あれば十分ではないでしょうか。

5.赤レンガ倉庫の展示は、他と比べると質量ともに見劣りします。時間に余裕がなければパスしても良さそうです。

 私としては、かつて同会場で開催されたC-DEPOTの方がずっと楽しめました。

6.日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)会場は大変に『濃密』です。いわゆるグロテスク系の映像作品がいくつか展示されていました。

 出品ブースに注意書きがありますが、血などが苦手な方は難しそうです。ただ逆に、神秘主義を連想させる悪魔系、またグロテスク好きの方にはたまらない内容かもしれません。

7.混雑のため、一部作品に入場制限がありました。

 全体的に余裕がありましたが、勅使河原三郎、マシュー・バーニー(ともにBankART)、もしくは「H BOX」(大さん橋ターミナル)のブースに行列が出来ていました。(マシューなどは観覧時間が約1時間ほどかかります。)混雑はおそらく土日限定かと思われますが、上記作品をストレスなくご覧になるのであれば朝イチでのお出かけをおすすめします。

8.会場内の飲食スペースは手狭です。また三会場のショップの運営主体は全て異なっています。

 前回のような屋台の出店はありません。食事などは外ですませたほうが無難です。またハマチャリなら一度、市街地へ出て食事というコースも可能です。
 ショップに関してはそれぞれアーツセンター、ナディッフ、スパイラルが出店しています。横トリとは無関係のグッズも多く販売されているので、見比べるのも良さそうです。

9.会場内はフラッシュを用いなければ撮影が可能です。

 原則、展示全作品の撮影が出来ます。カメラ片手に歩く方を多く見かけました。

10.新港ピアは「通路」です。

 今回の開催に合わせて建設された新港ピアですが、内部の展示スペースに用いられている各ブースは、MOTで開催された「川俣正 通路」のベニヤ板を一部再利用して作られています。

*会場配置関係図

メイン三会場(番号の1、2、3)で展示作品の9割5分を見ることが出来ます。ちなみにスペース、作品の量ととも「1>2>3」の順です。また青丸はレンタサイクルの貸出場所です。場所がややわかりにくいので、ハマチャリHPでもご確認下さい。

三渓園まで行けませんでした。機会があれば再度そちらまで足を伸ばしてみるつもりです。

全体的な印象を一言で表せば、今回の横トリはつかみ所がなく、作品も難解なものが多いように思えました。久々にしかめ面をしながら現代アートと言われるモノと向き合った気がします。

最後になりましたが、横浜在住のlysanderさんとご一緒することにより、効率よく見て廻ることが出来ました。改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
横浜トリエンナーレ2008 (本丸篇)@徒然と(美術と本と映画好き...)

トリエンナーレ、ZAIMの感想はまた別エントリでまとめるつもりです。
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