「宮永亮 - 地の灯について」 児玉画廊

児玉画廊 東京港区白金3-1-15 白金アートコンプレックス1階)
「宮永亮 - 地の灯について」
4/3-5/8



車窓に映るネオンサインはいつしか走馬灯の如く駆け抜けていきます。児玉画廊で開催中の「宮永亮 - 地の灯について」へ行ってきました。

作家プロフィールについてはTWSのサイトが参考になります。

Creator Information 宮永亮

なお最近では、同じくTWSの「NEW DIRECTION 1 exp.」展への出品もありました。

スクリーンは展示室の壁面の全てとしても差し支えありません。暗室の床には何台ものプロジェクターが置かれ、そこから夜の街角を車載カメラで捉えた映像が展示室をぐるりと一周、取り囲むようにして映し出されていました。向かって正面と側面、さらには後方と、あちこちで流れ出す街の景色を見ていくと、いつしかその映像の渦に呑み込まれているような気持ちにさせられます。またカメラが捉えた街の音は、それこそ洪水のように四方へと飛び散っていました。見ている側の立ち位置を強く揺さぶってくる作品と言えるかもしれません。

一見、臨場感の強い映像のようにも思えましたが、街の景色はいつしか異なったスピードにて展開し、さらには重なり合って、遂には全く実在しない光景へと変化していきます。闇は光にかき回されます。ラストに迎える白い光の輝きは、まるでスクリーンからこぼれ落ちる宝石のようでした。

プロジェクターの投影方法、またその機械自体にもちょっとした仕掛けがあります。作品全体の凝った作りには感心させられました。

5月8日までの開催です。おすすめします。
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