「暗がりの明かり チェコ写真の現在展」 資生堂ギャラリー

資生堂ギャラリー中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)
「暗がりの明かり チェコ写真の現在展」
6/19-8/8



「現代チェコを代表する10名の写真家を紹介します。」(画廊サイトより引用。)資生堂ギャラリーで開催中の「暗がりの明かり チェコ写真の現在展」へ行ってきました。

意外にもチェコの現代写真展は国内で初めてだそうですが、実際のところ無料とは思えないほど充実した展覧会だと言えるかもしれません。1940年代後半から83年生まれまでの新旧の10名の作家による、計50点余の写真が、一部パーティションで区切られた会場内を所狭しと飾っていました。なかなかボリュームがあります。

展覧会案内(出品作家一覧)@資生堂ギャラリー


Ivan Pinkava「Shoes for Joseph Beuys」(2003)

モノクロ、カラーの他、ポートレートからシュールなものなど、多種多様なジャンルの作品が紹介されていますが、私がおすすめしたいのは、「神話や古典の絵画などからイメージを借りて制作」(画廊サイトより引用。一部改変。)するというイヴァン・ピンカヴァ(1961~)です。画像を見てもお分かりいただけるかもしれませんが、モノクロームの世界の中で佇む靴の姿などは、何やら細密極まりない鉛筆画のような感触を思わせています。その静謐な様子に惹かれました。


Vladimír Birgus「Barcelona」(2002)

この他、それこそピンカヴァとは対照的に、鮮やかな色を押し出して都市風景を躍動感のある構図で切り取るビルグス(1954~)、また少女をモデルとした童話のような世界から人の感情の内面を抉るヴルチュコヴァー(1983~)の作品もインパクトがありました。

余談ですが、資生堂ギャラリーのWEBサイトが先日リニューアルしたようです。フロアガイドの3Dマップがシンプルながらも労作でした。

8月8日まで開催されています。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )