「唐招提寺 金堂の技と鑑真和上に捧ぐ御影堂の美」 東京国立博物館ミュージアムシアター

東京国立博物館・資料館台東区上野公園13-9
「TNM&TOPPANミュージアムシアター 唐招提寺 金堂の技と鑑真和上に捧ぐ御影堂の美」
7/2-9/29(会期中の金・土・日・祝日)



東京国立博物館の資料館で上映中の「TNM&TOPPANミュージアムシアター 唐招提寺 金堂の技と鑑真和上に捧ぐ御影堂の美」を見てきました。


(唐招提寺金堂VR映像。)

唐招提寺というと昨秋、10年間にも及ぶ金堂の解体修理を終えたことでも話題となりましたが、今回のシアターではその金堂内部と、和上像が安置され、東山魁夷の障壁画の名高い御影堂が精密なVR映像で紹介されています。私自身も何度となく足を運んだ、奈良では有名な言わば観光スポットですが、こうしたVRによるとまた新鮮に映るのではないでしょうか。建物上部、そして内部も右から左と、三次元の空間を駆使した映像にはついつい釘付けとなってしまいました。


(金堂内部。創建当時の色彩をVRで再現。)

ハイライトは、最近の研究で分かった、創建当時の金堂の内部の様子を再現した映像かもしれません。白や青、そして赤の眩しいほどに鮮やかな彩色による絵が、金堂天井部分にくっきりと浮かび上がります。現在伺い知れる趣きとは一辺して、実にきらびやかな空間を作り上げていました。


(御影堂障壁画「濤声」VR映像。)

続いて魁夷の障壁画のある御影堂です。絵自体はかつて東近美の作家回顧展で一度見た記憶がありますが、今回の映像では建物内部における絵の配置関係などが分かりやすく説明されています。和上像が墨一色で描かれた故郷中国の風景「揚州薫風」のある松の間に置かれ、その襖の向こうには日本の海とつながる「濤声」、さらに上段の間には日本の山を描いた「山雲」へと繋がっていくという、まさに和上の旅程を辿るような構成になっているとは知りませんでした。

なおミュージアムシアターは通常通り、会期中の金・土・日・祝日のみ、完全当日予約制にて上映されています。(平常展入館料以外に追加料金はかかりません。)受付は本館のエントランスです。なお私はつい昨日、7月18日の日曜のお昼過ぎに出かけましたが、午後1時半頃の受付で午後4時の回を見ることが出来ました。(3時の回は既に満席でした。)

「TNM&TOPPANミュージアムシアター 唐招提寺 金堂の技と鑑真和上に捧ぐ御影堂の美」
期間  :7月2日~9月29日 
上演日 :金・土・日・祝日・振替休日
受付締切:9:50/10:50/11:50/13:50/14:50/15:50
受付場所:本館1Fエントランス・ミュージアムシアター受付
上演開始:10:00/11:00/12:00/14:00/15:00/16:00(所要時間は約30分)
定員  :各回30名

ところで余談ですが最前列に座ったところ、若干乗り物酔いをしたような感覚を受けました。苦手な方はひょっとすると後列の方がよいかもしれません。

9月29日まで上映されています。
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