◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「公金に手を染めるような」って?

2007-08-14 21:17:44 | 気になる言葉、具体例
                     いいお代官様もいる?
 時代劇の中で役者が言ったセリフなのですが・・・あれ? 昨日も同じ書き出しだったんじゃぁ・・・って、思いました? そうです、そうなんです、時代劇のセリフでシリーズ化できそうな気配です。今日も、たまたま、ついさっき見ていた時代劇で変てこなセリフを拾いました。「○○は公金に手を染めるような男ではない」と主人公が言ったのですが、おかしいと感じますか?
 「手を染める」の意味は、「~し始める」ということです。確かに、「悪事に手を染める」というようなイメージがあるにはあるのですが、あくまでも「~し始める」で、「悪事に手を染める」と言って初めて「悪いことをし始める」という意味になるわけで、「手を染める」だけで悪事をすることだという意味にはならないのです。よって、このセリフは、せめて「○○は公金横領に手を染めるような男ではない」と言ってもらわないといけないのです。私としては、「○○は公金横領などという悪事に手を染めるような男ではない」と言ってもらいたいと思いましたが。
 これって、脚本家の日本語力が相当不足しているということなのでしょうが、ベテランの俳優なのにそのまま言っちゃうというのも情けない!
コメント
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