子メタル。


サンバーはメタルの打音も気になっていたので、子メタルを交換しよう。
時速60kmくらいの軽負荷の定速走行時、ジャーというか、ガーというか、シャーというか、そんな音がするのだ。アクセルを踏んだときの高負荷時や、エンブレ状態の無負荷時は、音がしない。これは、子メタルが摩耗しているのだ。
クランクシャフトのプレーンベアリングを親メタル、コンロッド大端部のプレーンベアリングを子メタルと呼ぶな。


ということで、オイルを抜いて、オイルパンを外す。
ケツを高く上げた状態でオイルを抜いたせいか、抜けきらないオイルが残っていた。


オイルストレーナやスティフナーも外す。


コンロッドが見えた。


コンロッドのどれかを下死点位置にする。
写真では2、3番が下死点。


コンロッドのキャップを外すと、子メタルが外せる。


外した子メタル。
右がコンロッド側、左がキャップ側。
キャップ側はそうでもないけど、コンロッド側の摩耗がひどい。


新しいメタルを嵌める。


取り付け前に、グリスで予備潤滑。


キャップのボルトは、トルクが指定されている。


トルクレンチで締める。






どの子メタルも、コンロッド側がかなりひどく摩耗していた。
こりゃ音も出るわ。


オイルパン取り付け時は、フランジを充分キレイにする。
サンバーのオイルパンは液体ガスケットで貼ってるので、スクレーパやワイヤブラシでキレイにできる。
液ガスは、3Mの1207C。あの煉瓦色のやつだ。


ついでにエアクリーナーも交換した。
車検はいい区切りだからな。
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点火系。


サンバーから外した点火プラグ。
状態はよくない。
なんかいっぱいくっついてる。


くっついてたモノを除去して、新品と比べてみると、かなり摩耗が進んでいる。


中心電極は楕円形に痩せてしまっていた。
なので、プラグは全数交換。
NGKのZFR-6G。


デスビも外してメンテ。


一応新品のポイントは準備していたが、ほとんど減ってなかったから、軽く磨くだけで再使用することにした。
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バルブステムシール。


俺のサンバー、オイル消費がリッター1000kmペースになってしまっていた。
オイルを食う原因の可能性として、バルブステムシールの摩耗が考えられる。
なので、今回はヘッドを下ろさずに、ステムシールを交換してみよう。
なお、このステムシール、整備書では、INが黒、EXが茶色、となっているが、調達した社外品は全部茶色だった。


サンバーのリアを、高々とジャッキアップ。


このところ休みっていうとエンジン見てるような。


まずエンジンハッチを外して、邪魔になる遮熱板と、プラグを外す。


ヘッドカバーを外す。


EN07CはSOHCだ。


ロッカーアームをシャフトごと外す。
外す前に、クリアランスアジャスターをいっぱいに緩めておく。


カムの山はキレイだ。


バルブスプリングを外すには、こんなツールが定番だが、このタイプはヘッドが外されてないと使えない。


なので、まずは燃焼室に適当な紐みたいなモノを突っ込む。
手頃なロープがなかったので、バキュームホースの切れっ端を使った。
写真では1番と4番に突っ込んでいる。
点火順序が1-3-4-2なので、1が圧縮上死点のとき、2は燃焼下死点、3は吸気下死点、4は排気上死点になるのだ。
バルブロッカーを外しているので、1と4、2と3が、それぞれ同じ位相として扱える。


ピストンを上死点から少し下げて、ホースがバルブの下に入るあたりまでプラグ穴から突っ込んで、ピストンを上死点にする。


バルブの頭。
スプリングリテーナーがバルブから抜けないように、2分割のコッターキーが入っている。
このキーを外せれば、バルブスプリングが外せる。


スプリングリテーナーにディープソケットを当てて、ソケットをハンマーでゴンと叩く。


するとあら不思議、キーがソケット内に落ちて、スプリングが取れるのだ。
このエンジンはバルブスプリングがシングルだ。


スプリングの外れたバルブ。
バルブとピストンの間にホースが挟まっているので、押しても叩いても動かないのだ。


ステムシールを外す。
一応言うと、写真のように指でつまんだくらいでは外れない。


左が新品のステムシール、右が外したやつ。
穴径が明らかに大きくなってしまっている。


シールを外した跡をキレイにしてから、バルブステムにオイルを塗る。
新品のステムシールは、ディープソケットみたいなのを当てて打ち込む。


キレイにしたバルブスプリングに針金を通して、バイスでスプリングを縮めて、針金で締めて固定する。


縮めたスプリングとリテーナをバルブに入れて、コッターキーを入れる。


キーが落ちないように、スプリングごとリテーナをバルブヘッドに引っ張っておいて……。


針金を切る。
指でも挟むと多分かなり痛いので、注意する。


切った針金を引っ張って外す。
バルブスプリングコンプレッサがなくてもノープロブレム。


2番と3番も同様に。


終わったらロッカーを復旧。


バルブクリアランスを調整。


ヘッドカバーのガスケットから漏れたオイルが、4番のあたりでひどく垂れていた。


垂れたオイルは、エンジンとミッションの合わせ目あたりを伝って、オイルパンフランジから垂れ落ちていた。
ガスケットダメだな。


交換しよう。
新品のガスケットセットだが、社外品。


セットの名のとおり、ボルトヘッドの下に入るOリングも入っている。


新品はこんなに分厚かったんだ。
ダメになったやつは、もうヘッドカバーとほぼ面一だったもんな。


ガスケットの当たり面をキレイにして、カムシャフトベアリングの凸部の付け根コーナーに液体ガスケットを塗布し、ヘッドカバーを取り付ける。


ボルトのOリングは、もはや丸くなく、ワッシャーと化していた。
これでオイル消費が改善されるかどうか。良くなってほしいな。
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