ヒシチューブ。
三菱鉛筆の名品、パワータンクスマート。
ノック式なので片手で操作でき、氷点下でも濡れた紙でも書けて、細くてゴムグリップがないから袖の細いペン差しに差しやすくて、油の付いた手で握ってもあとで拭くだけでいいので、俺の仕事には重宝していた。生産中止は本当に残念だ。
コイツの弱点は軸末端のねじ込み部。クリップになったエンドキャップのねじ込みで、肉の薄い軸が割れてしまうのだ。
これも割れてるのが、写真からもわかる。
で、適当なヒシチューブを短く切って嵌めて、ひび割れを押さえて使っている。
ヒシチューブは、配線用の熱収縮チューブ。
ベースアップをベアと略すように、ヒートシュリンクを日本式にダサく略してヒシ、というのはたぶん嘘だ。
加熱しすぎると軸本体が軟化して変形すると思うから、収縮時には手加減が必要だ。
パワータンクの替え芯は独特の太いやつで、パワータンクにしか使えない。
鉛筆くらいの太さだ。
ちょうど丸鉛筆と同じくらいだな。
鉛筆用のキャップも違和感なく嵌まる。
てことは、これで芯だけでも使えるんでないか。
鉛筆の延長軸には、モノによってきついやつもあったけど、基本嵌まった。先端は常時ムキダシ固定式だけど、使えないことはないだろう。
でもノック式が便利なんだよなあやっぱり。
軸がダメになったらどうしよう。現行のパワータンクは太すぎるのとゴムグリップのせいで袖に差しづらいし、油付くとゴムがダメになるんだよなあ・・・。