道尾秀介著『プロムナード』2010年5月,ポプラ社発行、を読んだ。
今をときめく道尾さんの初のエッセイ集。デビューから6年間に書き溜めた54編のエッセイに、17歳の時に描いた絵本と19歳の時に書いた戯曲を収録。
長年に書き溜めたものなので、内容は様々だが、道尾さんのいろんな面が見られるエピソードがたっぷり。自虐ネタも多く、笑える。
都筑道夫さんの『怪奇小説という題名の怪奇小説』を読み、衝撃を受けて、その日のうちに道夫秀介というペンネームで小説を書くことに決めた。作家になって都筑さんにあいさつすることを夢見て、デビュー作の最終章を書いているときに、都筑さんの訃報を知った。
高校一年の時、金髪ロン毛に破れたジーンズ、腕には文字が彫ってあり、耳に安全ピン。こんな彼が好きな女の子にプレゼントしたのが、お手製の押し花のしおり。おとなしい彼女は、受け取ったというが、脅迫に近かった。その後の顛末も含め、イタタタ。
10円玉を並べて何に見えるかという遊び。真ん中に手裏剣みたいな隙間を空けて10円玉を4枚並べる。5歳の子供の問題に感心してしまう話が良い。この話、道尾さん原作で話題の月9の「月の恋人」に出てくるらしいのだが。
第Ⅰ章、第Ⅲ章は、日経新聞「プロムナード」にて連載、他は各種雑誌に掲載したエッセイを集めている。
私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)
人がよく、ズッコケの道尾さんの人柄がわかる楽しい話が多い。道尾ファンならなおのこと,そうでない人も読めばファンになる、というのは少しほめ過ぎか。さすがミステリー作家(道尾さんは文中でジャンルを決めつけられるのに猛然と抗議しているのだが)、話の展開ぐあいが見事だ。ただし、しみじみした情緒はない。
途中に挿入されている「緑色のうさぎの話」は、絵とか文字とか17歳にしては下手だが、ストーリー作りは巧さだ。このころから、ミステリー作家だった(まだ決めつけている)。
葬式などでとんでもない想像をして笑いそうになりこらえるのが大変になる癖があるという話が出てきた。
私の出たある葬式を思い出す。お経が長く、出席者が居眠り始めた。禅宗のお坊さんが突然、「喝」と大声を出して、皆が飛び上がらんばかりにびっくりした。また、あれは何というのだろうか、房のようにふあふあと広がる毛がついた棒をお坊さんが振り回していたが、突然、先端がローソクに触れて、火がついてチリチリと炎をあげた。皆、驚いて口をポカーンと開けた。お坊さん、少しも慌てず、手で握って火を消して、お経を続けた。さすが、修行者は違う。
道尾秀介の略歴と既読本リスト
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