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大統領選討論会後の情勢、ブッシュ盛り返す!

2004-10-19 16:35:48 | 国際・政治
討論会はケリー候補の三連勝で終わり、直後の支持率調査でケリーが逆転して僅かにリードと報じられたが、その後14-16日頃に実施された報道各社の調査ではブッシュ大統領が支持率を盛り返したと伝えられている。イラク戦争開始の大義名分であった大量破壊兵器やアルカイーダとイラクの関係が明確に否定され、イラク戦況が日に日に悪化する中、関係の高官が次々と不利な証言をし、討論に負けたと言われてもブッシュは選挙戦を有利に戦っている。こんなに不利な情報ばかりなのに米国民は何故ブッシュを指示しつづけるのか誠に不思議である。
ブッシュの選挙参謀(カール・ローブ氏)が極めて優秀で、討論会の公式な主張から第三者の際どいネガティブ・キャンペーンまで争点を巧みに操って保守層の支持を獲得しているとの説明が説得力がある。討論会後、巨大な選挙民データベースを詳細に分類し選挙民の特性に合わせ運動員がきめ細かく争点を使い分けて主張し支持率を取り戻した。この選挙戦術は余りに巧みで、無線機と噂されたブッシュの背中の膨らみを暗に指摘して、ある専門家はローブ氏を悪魔のように効果的な選挙戦を戦っており、民主党はとてもかなわないと評論している。
ところが選挙の勝敗については、依然混沌としている状況にある。上記支持率は選挙民のいわゆる人気投票の結果であり、各州毎に投票上位者が選挙人を総取りする選挙システムでは人気投票とは違った結果が十分に起こり得るのである。例えば大票田のカリフォルニア州では元々民主党が非常に強く、ブッシュへの投票が増えても支持率は上がるがトップはとれず、ケリーが選挙民を総取りする結果は変わらない。従って両陣営とも約10の激戦州に全米から運動員が乗り込み、集中的にTV広告を打ち、家庭訪問して投票を依頼しトップを取ろうとしているのである。その費用は莫大で400億円から500億円を使うと言われている。17日のSlate Magazineではブッシュ270、ケリー268という大接戦を予測している。
結果的に米国大統領選はカリフォルニア、テキサス、ニューヨーク等の大票田州民の声よりオハイオ等激戦州の声が反映され、世界に影響を与えるイラク戦争や保護貿易の政策が決まる仕組になっていると思うと納得いかないけれども様子を見守るしかない。


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