かぶれの世界(新)

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台風上陸相次ぎ、我家の山林も被害

2004-10-25 13:04:50 | 日記・エッセイ・コラム
今年は台風が悉く日本列島を直撃して各地で被害が出たが、遂に私の田舎(伊予大洲市)に所有している山林に被害が出た。台風23号が熱帯低気圧となって茨城県から太平洋に抜けた朝、母から電話が入り裏山で樹齢80年の檜が20―30本倒れているといってきた。これらの木は今の家を建てた時使った木の後に子孫が次に家を建てる為植えたと聞いている。更に前に植林した樹齢120年以上になる木は大丈夫だったらしい。倒木は幹が折れるのではなく、根本から倒れているらしい。翌日、隣の山の状況を調べ30年前に植林した檜が10本程度倒れているという。

台風がもたらす大雨が続き、地面が乾く暇も無く地盤がゆるくなっていたところで台風23号の大雨と強風を受けて支える事が出来なくなったのだろうと言う。意外と根が浅く横に広いというのが母の印象である。米国ワシントン州のオリンピック国立公園にある温帯雨林では、太平洋の湿った空気を受けて非常に高い湿度の中で急速に育った大木は、根が地表近くに浅く広がる為風の影響を受け易く、巨大な倒木をあちこち見かけたのを思い出した。それ程ではないにしても「中江藤樹」で童門氏が描いたように田舎は盆地を肱川が蛇行して湿度の高いところである。更に、今回非常に強い風が局地的に吹いたらしく、被害の少なかった我が家の樹齢30年の木がある所から目と鼻の先の麓にあるS氏の山林は、同じような樹齢であるが軒並み倒木しており被害が大きかったらしい。

この程度の被害だと後の処置をどうするか悩ましい。プロを雇い車に積み込める所まで木を出す為の山道作りから始めなければならないが、途中他人の山を通す必要があり共同で費用を負担しながらやらないと効率が悪いが、今回はどうも期待できなさそうである。樹齢がある程度を過ぎると高く売れるが、母は80年モノではそれ程高く売れないだろうと単独でやるのは否定的である。取り敢えず森林組合に連絡だけしておこうということにしたが、他にもっと大きな被害が出た所があるので当面は様子見である。

過去数十年の間に山林を保有していた農民は勤めに出るようになった。換金できる農産物はまだしもリターンの期待できない山林の手入れをしないようになり、山が荒れてきている。航空写真を見ると民有林は地権が複雑に入り組んでおり、荒れた山がモザイク上に分布している。このままでは山全体が荒れてしまう。森林組合は林野庁の補助を受けて山林保有者の委託を受けてまとめて間伐等の手入れを行えるよう法改正した旨説明を受けたところであった。今回の被害でもそのまま放置され更に山が荒れる可能性もあり注視していくつもりである。


コメント
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