かぶれの世界(新)

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米中首脳会談の大胆予測

2006-04-19 23:49:24 | 国際・政治

胡錦濤主席はシアトルに到着、マイクロソフト社会長の自宅で州知事やボーイング社会長が参加したレセプションの様子が流れてきた。中国は世界最大のボーイングのお客になった。ビルゲーツ会長の自宅は私が米国に渡り最初に住んだ家の対岸のマーサー島南端にある広大な屋敷で、森に囲まれ建物の一部しか見えなかったのを記憶している。

20日のブッシュ大統領との会談は1時間半しかなく、通訳に半分の時間が費やされると実質45分間の会談となり、事前に事務方が詰めるとしても話せることは限られている。そこで例によって何が話され結果どうなるか大胆予測をしてみたい。多分、会談は米国が一方的に中国に要求をする形になるだろう。

1. 「責任ある大国」として欧米と一緒になり世界の問題に対処する役割を果たす

1)    イラン及び北朝鮮の核拡散防止における中国の積極的な役割を求める。

2)    石油の為にはスーダン・ナイジェリア等札付きの独裁国家でも取引する姿勢を改める。

3)    軍事力強化の透明化。一つの中国と台湾の現状固定を確認する。

4)    東アジアの政治的安定、対日外交関係の改善。(これについて結果は期待できない。)

→ イラン、北朝鮮について中国は具体的なコミットメントはせず、軍拡については平行線、米国に不満が残る。しかし、他の国について中国は譲歩、米国はエネルギー支援または共同活動を提案合意する。

2. 中国市場の開放

中国市場開放総論合意、焦点は金融機関のM&A、条件を緩める程度まで譲歩するか微妙。(これで胡錦濤主席の国内での力関係をある程度評価できると考える。)

   中国は知的財産保護を具体的数値で約束する。

3. 人民元切り上げを約束、具体的数値はコミットせず。

やるとすれば年内に5%程度と思われるが国内事情で正式なコミットは出来ないと思われる。

4. 中国国内の人権問題・言論の自由(インターネット検閲)など民主化推進

中国はこのテーマを受け付けないと思われる。しかし、時間があれば関連して拘束されたNYタイムズ記者の扱いが議論される。

こう見ると、中国は受身にならざるを得ないが中国側のプライオリティは1)胡錦濤主席の面子を保つ、2)石油の確保、3)米国の保護貿易の動きを抑えることである。特に最初の2つが何とか形が付けば国内向けには成功したことになると思われ、首脳会談は成功したという評価になるだろう。■

コメント
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