好例の四半期ごとの占い見直しです。占ってからまだ3ヶ月なので、イラク情勢を除き状況は殆ど変化していない。欧州の悩みが深刻化するという予測は、表面的にはフランス雇用改革難航という形で現れた。文明の衝突は風刺漫画から核拡散問題にまで形を変えて広がり、長く達成感のない戦いが続きそうだ。二つの原理主義(市場とイスラム)の歩み寄りの気配がまだ感じられない。
世界経済は米国と中印露の急成長が原動力となって昨年からの勢いを保ち成長を続けている。予測した2007年のスローダウンの気配はまだ見えてこない。米国FF金利上昇が効いてきて住宅バブルがしぼみ始めたが消費が影響を受けた様子が無い。世界の余剰資金(グローバル・マネー)の流れが米国集中から分散していく兆候はあり今後注目したい。
1.イラク撤退、改革続行政権発足→ ▼ イラク内戦状態に限りなく近づき見通したたず
イラク連立政府が安定せずブッシュ大統領は米軍撤退は次期大統領の判断と発言、小泉首相の退陣前撤退判断のシナリオが成立しなくなった。ポスト小泉政権がどういう性格を持つかは、改革続行か格差解消のどちらに重点をおくかが争点になる見込み。
2.日本経済回復続き、GDP成長率2.5+% → ◎ 景気回復の力強まる
3月期の日銀短観のDI(業況判断指数)が12月期より悪化したものの製造業を中心に回復基調を保っている。今年度も収益の改善と設備投資が続く見込みで好調を維持。
3.米国経済好調を持続も後半にやや減速、GDP成長率4.0%弱 → ◎ 依然好調続く
住宅価格の急上昇が収まりつつあるが雇用増で消費は依然好調、予想を上回る経済成長が続いている。貿易赤字や安全保障のため保護貿易の動きが海外からの投資を減らせ成長をスローダウンさせるリスクがある。当面5月の米中首脳会談が要注目。
4.日経平均20,000円年央突破、2007弱気予想で後半下落 → ○ 18,000円突破現実的となる
DIが4ヶ月振りに低下するも日経平均17,000円を軽々と突破、18,000円到達も真直になった。3月期決算が予測を上回り、新年度も一層の株価上昇が続く見込み。
5.ドル高進行も年末に105円前後まで円回復、Euro高続く → ◎ 円安・Euro高進行中
量的緩和解除後も低金利が続くことが明確になり円安進行中だが、5月FOMC方針と日銀の金利上昇判断の時期が次の動きを決めることになろう。Euro高は引き続き続く見込み。
6.中国投資調整で8.5%成長、インド・ロシア急成長 → ◎ 中国調整が鍵、印露は予想通り
中国は全人代で成長至上主義から「調和と和解」に方針転換し7.5%成長を目指す。資産投資調整と国内消費増がどうなるかが鍵。依然過剰供給の影響の恐れ大。インド・ロシアは海外からの投資が急増し一層の高成長が持続するモードに入った。
7.ドイツ・ワールドカップ日本予選敗退 → ◎ 豪州・クロアチアの強さ発揮、ジャパン苦戦必至
これまでの前哨戦では豪州、クロアチアともに日本以上の戦績を残し、個人能力も高いことを示した。一方日本は攻守とも課題の克服ができず、苦戦は避けられそうも無い。
8.MLB 城島攻守に活躍、他の日本人選手は壁にぶつかる → ○ WBC優勝は後押しできず
城島は予想通りオープン戦活躍。日本のWBC優勝も出場選手は2人だけで、よい刺激を受けるところまで期待できない。
2006年は経済が成長し全体に元気のいい年になる見通しは続いている。問題は2007年の姿がいつ見え始めるかだ。やや悲観的である私の見方は変わっていない。民主党の自爆は実に失望した。ポスト小泉が誰になるかにより2007年の様相が大きく変わるのは間違いない。誰がなっても変らないといわれた昔とは大違いだ。選択を是非誤らないで欲しいと願うばかりだ。■