昨年リビー元副大統領が訴追されて以来、表立った動きが無かったが起訴前の供述調書の内容が昨日報じられ、ブッシュ大統領が漏洩の許可を与えていたことが明らかになり衝撃を与えている。本当なら酷い話だ。
フィッツジェラルド検察官の調書によると「チェイニー副大統領はリビー氏に‘ブッシュ大統領はCIA情報を漏洩する許可した’と伝えた」という。
最初このニュースを聞いて、私は大統領弾劾に発展する恐れのある大事件になるのかと思った。しかし、専門家によると大統領にはCIAの秘密情報を公表する絶対的権限があり、法的には何の問題もないという。
しかし、この漏洩はどう考えても異常であり、特に漏洩が国内政治に利用されたことが問題にされている。大統領の信頼が大きく揺らいでいるのを感じる。民主党は今後徹底的に追及していく構えを見せている。
私はモニカルインスキー事件発生時米国に駐在中で、その夜のテレビは「ホワイトハウスの危機」といってキャスターは深刻な顔をして報じていたのを思い出す。品の無い大騒ぎという印象を受けた。それに比べると今回の扱いは地味なのが不思議だ。■