かぶれの世界(新)

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大震災5周年で考えるべきこと

2016-03-11 18:41:07 | ニュース
震災の死者1万5894人、行方不明2561人、震災関連死3410人、合計犠牲者は2万1千人超だったと今朝の新聞は報じていた。原発事故を含め全国の避難者は17.4万人、今も被災3県で5万7千人が仮設住宅に暮らす。神戸大震災に比べて復興が難航しているという。

その最大の理由は震災と同時に起こり被害を倍増させた福島第一原発事故だろう。放射能汚染は多くの人達にとって目に見えない理解不可能な恐怖をあたえ復興の障害になっている。桁違いの被害の大きさで自治体ごとの復興プランが纏まらないというが、だとしても原発事故が無ければもう少し早く復興が進んでいるだろう。

大震災から5年目になる今週は地震や津波の自然災害より、原発事故を振り返り何が起こったか再検証し復旧の困難な見通しを伝える報道が多い。どこもかしこも同じような報道だ。だが、私は歴史上何度も大地震が発生したにもかかわらず、2万人以上の犠牲者を出したという事実にもっと焦点を当てるべきだと思う。

原発事故は大変なことなのは間違いないが、その為に亡くなった方は100分の1にも満たないだろう。加えて、被災した自治体や地域によって犠牲者数は大きく異なっている。夫々が過去の大地震の教訓をどう生かしたか、何故生かされなかったかを、掘り下げて調べたいわゆる調査報道をあまり見かけないのは不思議だ。

私にはどのマスコミも原発事故報道に拘っている様に感じる。猫も杓子も原発事故ばかりだ。だが、これから何十年間に起こるであろう大地震の犠牲を如何に減らすかという観点から、5周年のこの機会に夫々の被災地と犠牲者を徹底的に調べ教訓を残すのも大事なことだ。報道の原点に戻って取り組んでほしい。

昼前に用事があって駅前の本屋を覘くと、政治・社会関連のコーナーには原発事故問題を厳しく追及する本ばかりが棚を占領していた。全てがそんな感じなのは異常だと思った。例によって、「オヤマー!」だ。どうも私は少数派らしい。蛇足だが、話題のピケティ本は棚から消えていた。

あの時私は自宅近くの遊歩道を散歩中で、地震だとは気付かず突然目まいを感じた。落ち着いてから自宅に向かうと料亭の仲居さん達が店の外で興奮気味に話していた。よく見ると履物をはいてなかった。その時になって私は目まいではなく地震だと気付いた。その後自宅で息子と見た津波の映像はいまだに忘れられない。■
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