かぶれの世界(新)

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ソフトターゲット

2016-03-28 15:05:39 | ニュース
ベルギーの首都ブリュッセルで22日朝発生した連続爆破事件は世界を震撼させた。狙われたのは大都市の人が集まる場所だが、性格上周辺の警備を徹底出来ないオープンスペース、いわゆる「ソフトターゲット」が狙われたと言われる。報道を見て狙われたところに共通する性格をリストアップしてみた。

ターゲットに共通する特徴
最近の大きなテロ事件は国際都市(ブリュッセル・パリ・イスタンブール)で発生。これらの大都市はベルギー・フランス・トルコで国境管理が緩い一方、テロリストなどの情報連携が十分でなかった。そして、移民・難民に頭を痛めている。これらの共通する性格が特定の場所から国・地域まで最も弱い所だった。

場所: 飛行場・地下鉄 劇場・レストラン 人口集積地  オープンスペース  
都市: ブリュッセル  パリ       イスタンブール  国際都市
国家: ベルギー    フランス     トルコ      国境管理・情報連携
地域: 欧州(EU)    <-       中東       移民・難民

金融危機と同じ構図
テロ対策は特定の場所から国家間・地域レベル(EU)で連動しなければ機能しない。だがベルギーの対応に落ち度があった。テロ事件がこの数年のEU金融危機と極めて酷似していることに気付いているだろうか。通貨を一本化(ユーロ)して中央銀行(ECB)で金融政策を統合しながら、一方で財政政策を各国がバラバラに実行した結果、一国の財政危機(ギリシャ)がユーロ危機に拡大し中々収束しなかった。

私から見るとテロ対策も全く同じだ。域内(EU)の人の移動を自由化しておきながら、セキュリティ情報は各国で共有せずテロの温床(ベルギー)から欧州各地にテロが拡散した。欧州の理想は中途半端に実行された為、信用危機やテロがITやシェンゲン協定で国境をやすやすと乗り越え弱い所(ソフトターゲット)を狙った。もしかしたらこの構図は金融やテロだけではないかもしれない、こういう理解がEUのトップにあるのだろうか。

テロ対策は99%のイスラムとの連携
先日NHKのベルギーテロ事件の特集を見た。番組で専門家はテロ対策の難しさとして、実行犯は難民ではなく難民二世である、セキュリティ情報共有は他国の司法権を侵害することになる、という二つの壁があると指摘していた。これも金融危機と類推するならば、欧州では緩慢に対応されていくことになるだろう。ドイツにもテロが起こったところで情報交換を本気になってやり始めると私は予想する。

最後に、私の持論を紹介する。イスラム過激派のテロは普通のイスラム(99%の普通のイスラム)が立ち上がり、自らの存在の為に過激派テロを絶滅する以外に解決しないと思う。欧州各国の為政者はイスラムのリーダー(多分教会の宗教指導者)を支援し、一緒になって過激派と対峙して行くべきだと考える。■
コメント
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