かぶれの世界(新)

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思い出の雨中ドライブ

2017-08-09 18:21:43 | 日記
台風5号が四国南岸にいた朝どうしても外せない約束で、洪水警報がまだ解除されてなかったが若干雨足が弱まったのを見計らって松山に行くことにした。走り始めて暫くすると雨足がむしろ強まって土砂降り状態になった。一旦走り始めるともう引き返す気はなかった。走っている車の数はいつもより少なかったが。

だが、国道が山間部に入ると濃い霧で前方の見通しが悪くなった。すれ違う車はいつもよりトラックが多かった。雨の日に遠くの山の中腹に見える雲は詩的だが、その時は運転する車が雲の中にいる感じで気持ち悪い。更に山道に入りワインディングが続くところで、水溜まりで凄いしぶきが上がり一瞬ハンドルがとられた。時速60kmを超すとハンドルのとられ具合が大きくなる。しかし、前の車について行くしかない。

ヒヤッとしてハンドルを強く握り直し運転を続けると、トラックとすれ違った次の瞬間勢いよく水しぶきが飛んできて前が全く見えなくなった。一瞬だったと思うが、見えない時間が意外に長く感じてあやうくパニクリそうになった。そして、90年代半ばにシアトルに住んだ時のことを思い出した。もっと酷い経験をしたことがあった。

シアトルは米国西海岸カナダ国境のワシントン州にあり、6-9月を除くと年中雨が降る。私はシアトル郊外のベルビュー市から高速道路5号線を約50km南下し小さな町にある工場に毎日通勤した。日本の高速道路と違ってメンテナンスは十分でなく、雨の日はあちこちに大きな水溜まりが出来ていた。

そんな雨の日に最悪なのは18ウィーラー(wheeler)といって、タイヤが18個もあるバカでかい大型トラックが横を走るとしぶきで前が見えなくなる事態だ。すれ違いじゃない、横を走るだけで水しぶきがかかり続ける、つまりずっと前が見えなくなるのだ。恐怖だった。そんな時は思い切りアクセルを踏んで前に出るしかなかった。

先日息子の家族と四国カルストに行った時の狭い山道は怖かったが、霧と豪雨の中の山道の怖さは比べ物にならなかった。だが、それよりも怖かったのが雨の日のシアトル近郊の通勤だったと思い出した訳だ。幸い帰り道は霧がなくなり普通の雨の日になった。濁流が荒れ狂っている川沿いを走るのが気持ち悪かった程度だ。

因みに、日本で18ウィーラーを見たことが無い。でも一度だけもっと大きな24ウィーラー(多分)を見たことがある。長めの木材を満載した巨大なトレーラーで後輪はダブルのタイヤが3連、前輪は2連、それだけで20個のタイヤになる。駆動部分にタイヤが4本あったはずだ。絶対に近くを走りたくなかった。そんなトラックが走れるのだろうかと思ったが、走っていた。■
コメント
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