日暮れ前にいつもの川沿いのコースを散歩した。日中は暑さが舞い戻って何もやる気が起こらなかったのだが、熱気が残る堤防から空を見上げると一面にうろこ雲が広がっていた。昨日までの入道雲とは全く違う空だった。もう少し我慢すればもうすぐ秋、独居老人の暑い夏も何とか乗り切れそうだと思った。
そう思って歩き続けると「79才の老婆が行方不明」という有線放送が昨日に続いて流れた。行方不明になってもう3日になるはずだ。昨日は間道を走る消防自動車を見かけた。実家に戻る途中の近くの消防車格納庫にたむろする若い消防団員によると、仕事中に老婆を探すために呼び出されたという。
先週は82才の男性が行方不明との有線放送が流れ、翌日見つかったと報告された。今回はそうはいかないかもしれないと思いながら歩き続けた。行方不明者が私と同じ70代というだけで心穏やかという訳にはいかない。そうすると、うろこ雲も人生の終盤に差し掛かっている象徴のように見えた。■
そう思って歩き続けると「79才の老婆が行方不明」という有線放送が昨日に続いて流れた。行方不明になってもう3日になるはずだ。昨日は間道を走る消防自動車を見かけた。実家に戻る途中の近くの消防車格納庫にたむろする若い消防団員によると、仕事中に老婆を探すために呼び出されたという。
先週は82才の男性が行方不明との有線放送が流れ、翌日見つかったと報告された。今回はそうはいかないかもしれないと思いながら歩き続けた。行方不明者が私と同じ70代というだけで心穏やかという訳にはいかない。そうすると、うろこ雲も人生の終盤に差し掛かっている象徴のように見えた。■