かぶれの世界(新)

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沖縄はまだ被害者史観が

2022-05-16 21:17:20 | ニュース
最初に私は沖縄のことをよく知らないと言い訳しておく。沖縄の本土復帰後に新婚旅行に行き、基地の横を通ってホテルに行き、国際通りで酒を飲み、南部のツアーをし、摩文仁の丘に行った記憶がある。報道を通じて印象は、沖縄の民意は戦争と基地の被害者をベースとしていると思っていた。

戦前戦後から現在に続く歴史の中で考えるべきと思う。戦前の日本軍は中国や朝鮮などを植民化し、数百万の命を奪った。東京や沖縄は爆撃を受け、広島と長崎は被爆した。だが日本兵も同じことをやったのだ。我々の親や祖父は日本兵として残虐行為をやったのだ。

しかし、マスコミは戦争中に被った悲惨な経験と、戦後の米軍基地の下で受けた理不尽な暴行を重点的に報じ、それが沖縄県民意のベースになっている印象がある。それだけだと、沖縄県民は戦争被害者の子孫だ。だが、残虐行為をした日本兵の子孫でもあるのだ。

若い人達がどの程度こういう認識をしているのだろうか。60年前に私が子供の頃受けた歴史教育は、明治維新か大正デモクラシーまでで3学期は終了した。残りは自ら勉強するしかなかった。昭和史は我々の父親が経験した生々しい記憶が残っていて意図的に教育しなかったのかもしれない。

だが、最近の世論調査では沖縄の若者たちにとっての優先順位は、基地問題ではなく低所得や雇用などの経済問題だとだと報じられている。歴史認識に世代間ギャップが生じていた。若者達にとって生の戦争体験とか基地被害を実感として受けていないからかもと私は思う。ちょっと前の調査だが、米軍基地を容認する声が過半数に達した(2017年NHK調査)。

私より30歳以上若い海外経験のある親しい知人に生の声を聞いてみた。第2次世界大戦で日本がアジア諸国に侵した戦争責任があることは歴史教育で教わった、知っている積りだという。その上で沖縄の多くの若者たちも米軍基地を容認しているはずだという。

しかし、今回のロシアのウクライナ侵攻に立ち向かったウクライナ人の姿を見て、日本人は自ら立ち上がって国を守ろうとする姿勢に欠けると痛感した。沖縄県の人達がどうのこうのいうより、日本にそのような姿勢があるのか。無ければ米国の若者が血を流して日本を守るか、それは絶対ない。

私は冒頭に沖縄はまだ被害者史観で物事を考えていると指摘したが、沖縄に限らず多くの日本人は依然として被害者史観の持ち主ではないかと感じる。それは、世界の常識ではない、ウクライナみたいに世界中が助けてくれることはない。…と思うが、もう少し考えてみたい。■
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