先月末の食事中に奥歯の金属の詰め物がとれた。昔からの行きつけの歯医者の予約を取り治療を開始した。二度目の治療が終わった時、明日18日から田舎に行く予定だと先生に相談した。すると3日続けて予約を取って治療してくれ、昨日無事新しい詰め物を付けて治療が終わった。
私の都合に合わせて治療してくれたのは嬉しいのだが、余りにも無理なく日程を調整してくれたので心配になった。今回いつ行っても治療中の患者はいるが、待合室に人がいなかった。先代の先生の時代から治療をしてもらってきたが、その間ずっと待合室には必ず数人は患者がいた。
私の経験では歯医者として先生の腕はいいと思う。近くの他の歯医者や米国や田舎でも診て貰った経験があるが、今の先生が治療してくれた歯は長持ちするのだ。問題はいささか治療が乱暴なことだ。痛くなるほど思い切り口を開けさせ、口の中を乱暴狼藉する感じだ。それに比べると私が行く田舎の歯医者は先生も看護婦(技師)もやさしくやってくれる。怖くない。
私の勘では痛い治療に耐えかねて患者が他の歯医者に逃げたのではないかと思う。幾ら名医でも痛いのは嫌だ。それが命にかかわる病気の治療だと話が違うが。20年前は自宅の半径500m以内に歯医者は2軒しかなかったが、今は5軒もある。新しい所はピカピカの建物の中だ。
以前は写真を専用のモニターに表示したが、今回はレントゲンを撮った直後モニタの隣に取り付けられたiPadに表示して治療の説明を受けた。設備投資の回収ができるのか心配になった。そういえば普通の看護婦は見かけず、歯科技師が二人で窓口業務もこなしていた。多分リストラしたのだろう。
数年前に歯科医が急増して競争が激化し、年収500万円にも満たないでやっていけなくなって廃業する歯科医が増えていると聞いたことがある。このニュースを思い出して私の「町の名医」には何とか頑張ってほしいと思った。田舎の「歯医者崩れ」の友人はとっくに見限ったようだ。先見の明があったのか、はたまた腕が悪かったのか今度聞いてみよう。■