一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

将棋ペンクラブ関東交流会(1)

2024-06-26 20:54:22 | 将棋ペンクラブ
去る5月25日(土)、御徒町将棋センターで、「将棋ペンクラブ関東交流会」が行われた。私は昨年参加できなかったので、今年は満を持しての参戦である。
SNSを見ると、開演は10時10分からだが、時間に余裕のある人は準備をお願いします、の告知があった。
私もそのつもりだったのだが、朝起きてからぐずぐずしてしまい、結局遅れてしまった。
最寄り駅のJR東日本ATMで我が旧ANAカードからSuicaの残金を下ろそうとしたが、カードが機能しない。新規カードが来てからうっかり使ってしまったので、このカードは自動的に不使用となったのだろう。
だが、旧ANAカードに残っていたSuicaの残金はどうなるのだろう。
いずれにしても、御徒町である。
将棋センターへは、10時10分に入った。結局、何も手伝いできず。私のヤル気など、そのくらいのものである。
会場にはもう少し人がいるかと思ったが、少ない。会費を払うと、対局がついた。相手は五段の人で、早速駒を並べる。このくらいの棋力になると、駒の並べ方もしっかりするものだが、この人は手あたり次第にパッパッパッと並べていく。私もそれにつられてしまったが、どうも面白くない。
将棋は私の先手で、私は矢倉を志向した。郷田真隆九段の新春対談を読んで、矢倉を指してみたくなったのだ。
五段氏も矢倉模様だったが、やがて中飛車に変化した。そこから私は手探りの状態になり、第1図は私が▲5六歩と打った局面。

ここで△4六銀▲同歩△4四歩なら、▲4三銀の強手で指せると思った。
ところが五段氏はしばらく考えて△4四銀。さすがに同じ筋を読んでいたか。
そこで私も我慢すればよかったが、社団戦でもないので、▲3五歩△同歩▲3四歩と動く。しかしこれが、歩を渡しただけの指しすぎ。以下△5四銀~△4五銀右と桂を取られ、形勢を損ねた。

そして第2図で私は▲3三銀と強攻したが、△3三同桂▲同歩成△同金▲2五桂△2四金▲3二飛成△3一銀▲2一竜△3二銀打で決定的に悪くなった。この筋を決行するなら、▲3五飛は▲3九飛の位置でやるべきだった。
以下はボロ負け。感想戦では、第1図からの動きをダメ出しされた。
「あそこは我慢しなけりゃならなかった」
と五段氏。それは分っていたのだが、我慢できなかった。ただ、私も同じ読みではあったので、私も満更ではないと思った。
1局目の敗戦でうなだれていたらOsa氏が来て、「さっきあんたの名前が呼ばれてたよ」と言った。私とOsa氏との対局がついたのに私が気が付かなかったから、Osa氏はほかの人と対局が付いたらしい。
受付に謝りに行くと、湯川博士幹事に、昼のおにぎりを買ってくるよう、頼まれた。
「多い少ないの多いに、慶応の……多慶屋っていうんだけど、そこが安いらしい」
と湯川氏。
「ああそこなら知ってますよ。私の御用達です。ただ、いまあそこはいま建て替え中なんで、おにぎりの品数があるかどうか」
ともあれ、山野氏と出かけた。
多慶屋に着いたが、やはりおにぎりは売っていなかった。その代わり、併設するサミットに売っていた。だが、品数が少なく、値段も安くない。それで、「まいばすけっと」をあたることにした。この周辺にあるかどうか分からないが、山野氏に調べてもらう。すると、多慶屋から7~8分のところにあることが分かった。私が2ヶ月で辞めた会社に近くなるが、やむを得ない。
まいばすけっとには、いっぱいおにぎりがあった。値段も税別99円で、ありがたい。そこで周りの迷惑顧みず、60ヶ近くをバスケットに入れた。
ただし会計のときに時間がかかった。このとき、袋詰めの手伝いを山野氏が買って出たのがヒットで、ずいぶん時間が短縮された。凡庸の私では考えつかなかったところである。
私たちが戻ってしばらく経つと、本日指導対局の女流棋士が到着した。早速指導対局に入る。加藤結李愛女流初段は分かるのだが、もうひとりは誰だろう。堀彩乃女流初段のはずだが、容姿が違う。
壁際には本日の賞品が陳列されている。この自由対局で勝星の多い順から、色紙や棋書がもらえるのだ。これらのすべてはアカシヤ書店・星野氏の提供によるもので、毎回頭が下がる。
改めてここまでの来場者は、湯川恵子さん、岡松三三さん、美馬氏、A氏、山本氏、阿部氏など。ほかに見慣れぬ若者もいる。そのほか、例年は関西からもう少し常連がいたが、今年は出が悪い。べつに日本将棋連盟に愚痴をこぼすわけではないが、御徒町だと、棋士との出会いがない。ただ対局をこなすだけじゃあ、よほどのペンクラブ愛がないと、来場はしないだろう。
私の2局目は、ミスター中飛車氏と。私の後手で、中飛車氏は、もちろん中飛車。
中飛車氏は手損を覚悟で角を換え、いつもの形に構える。善悪はともかく、中飛車氏の構想通りに指させてしまったのは面白くなかった。

第1図は▲7七桂に△8六歩▲同歩△同飛と走った局面。ここで▲7五銀に△7六飛と欲張ったのが、覚悟の上とはいえ、やはり疑問手だった。
中飛車氏は▲7五銀を横目に、▲8九飛。これが好手でしびれた。以下△7五飛▲8一飛成は後手負けそうなので△8六歩と我慢したが、▲6六銀と落ち着かれてますますマズくなった。
以下も私の苦戦が続いたが、徐々に盛り返していたようで、ちょっと希望が出てきた。
だが、第2図での応接を間違えた。

(つづく)
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今年の将棋ペンクラブ・関東交流会は5月25日!!

2024-05-22 22:49:31 | 将棋ペンクラブ
今年の将棋ペンクラブ・関東交流会が迫ってきたので、あらためて告知をしておこう。

日時:5月25日(土)10時10分より受付開始。
場所:御徒町将棋センター 5階研修室
   台東区上野3-21-10 宝島ビル(JR御徒町南口から徒歩1分)
会費:3,500円(一般参加は4,000円)、指導対局は一局1,000円
内容:将棋会…10時30分~16時
   表彰式…16時~
   懇親会…17時~19時
会費の中には、軽食、懇親会費も入っている。また、抽選で棋書や色紙が当たる(ハズレなし)。以前は指導対局も無料だったから、大盤振る舞いだった。さすがに指導対局は有料になったが、それでも安いと思う。なお、今年の指導対局者は、堀彩乃女流初段、加藤結李愛女流初段である。

関東交流会は、2018年まで、東京・将棋会館で行われていた。いつもは4階の対局室で行われており、そのことに加え、奨励会員が使用する盤、駒が使えるのがウリだった。
私は4階まで階段で上ったが、2階から上は「関係者以外のご利用はお控えください」の立て看板があり、「きょうは関係者だから」と、その脇を抜けて上に行くのが格別だった。
2011年には、会場の隣の部屋で公式戦が戦われたこともあった。この3日前、第52期王位戦白組リーグで羽生善治名人VS村山慈明五段戦が行われ、羽生名人が勝った。この結果両者のプレーオフとなり、それが急遽その日に組まれたのだった。
すぐ隣の部屋に羽生名人がいると思うとドキドキしたが、こちらも将棋会に集中していたので、この時点ではそれほどの騒ぎにはならなかった。
だが、懇親会に入ってはダメである。懇親会だからおしゃべりするしかないが、つい声が大きくなってしまう。そのたびに誰かが「シッ!」と言って、場を静かにするのだ。両対局者には本当に迷惑を掛けてしまったと思う。
2018年には、気鋭の中村太地七段が顔を見せてくれ、女性参加者がわじゃわじゃと中村七段の近くに集ったことを思いだす。
だがその将棋会館も、2019年から使用できなくなった。事前の申し込みが1年前から3ヶ月前に短縮されたこと、土日の公式戦が多くなったことなどが理由だが、それは表向きで、実際は将棋ペンクラブが煙たかったのかな、などと邪推してみたりする。
いやいやでも、日本将棋連盟には記譜スクラップを閲覧させてくれたりして、感謝はしているのだ。
御徒町将棋センターに移ってからは棋士のサプライズ登場もなくなったが、こちらも気兼ねする必要がなくなったので、のびのびとやっている。
そんな交流会は、ふだん名前しか知らない人と交流できる面白さがある。
大昔、懇親会で私の向かいに座ったひとが、「むかし会報に載ってたんだけど、ある中学生と近所のおじさんとの将棋対決をして、中学生がだんだん強くなっていく話、あれは面白かったなあ……」と言った。それは私の掲載2作目「運命の端歩」だったので、「それ、オレが書いたやつだよ」と言ったら、目の前の彼は「ホントに!?」と感激したふうだった。彼こそ作家のA氏で、それが私とA氏とのファーストコンタクトだった。
私は昨年は参加しなかったが、今年はいまのところ、参加できそうである。私は最近、他者との交流がなく、棋友とは、昨年の社団戦最終日以来、誰とも会っていない。久々の再会を楽しみにしている。
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「将棋ペン倶楽部 第81号 2024年春号」

2024-04-15 23:51:19 | 将棋ペンクラブ
冒頭、私事を書く。きょう、オヤジからウチのクルマを処分するよう促された。ウチにはクルマが1台あるが、オヤジはとうに免許を返納したし、私はほとんど運転しない。維持費を考えたら処分するのがベスト、というのがオヤジの考えだった。
まことにもっともなのだが、私は頼みこんで保留にしてもらった。
このクルマには私なりの思い入れがあり、家族同然である。カネがかかっても、もう少し保持しておきたいのだ。
こうして私は、またムダ金を遣ってゆく。

   ◇

先月、「将棋ペン倶楽部 第81号 2024年春号」が発行された。
まず表紙だが、挿絵を担当していた小川敦子さんが勇退し、今号はピノー隆子さんが担当している。辰年なので竜がデザインされている。青を基調とし、とても涼しげだ。
今号は81号で、将棋盤のマス目にあたる。よって私は、この号には何か投稿したいと数年前から思っていた。題材は「大山×中原戦」で、文章もほぼ頭の中でできてはいたのだが、紙に印刷となれば細かな下調べが必要で、結局何もできぬまま締切日が過ぎてしまった。
最近は何をやるにも億劫で、面倒臭さが先に立つ。これが歳を取ることなのかと思う。というか、もう人生を投げているのだ。
この原稿にいつ取りかかれるか分からぬが、要はヤル気が出るかどうかである。
冒頭は、「将棋ペンクラブ関東交流会」のお知らせ。今年は5月25日(土)で、場所はおなじみの御徒町将棋センター研修室(5階)。10時10分受付開始で、会費は3,500円(会員料金)。ゲストは堀彩乃女流初段、加藤結李愛女流初段。指導対局には1,000円かかる。今年は私も、何とか参加したいと思っている。
本文に入り、新春恒例の対談は、郷田真隆九段×木村晋介将棋ペンクラブ会長。なぜいま郷田九段か? と思ったら、今回の将棋ペンクラブ大賞で、郷田九段著の「一刀流 郷田真隆矢倉勝局集」が技術部門大賞を獲ったからだった。
対談は、藤井聡太竜王・名人の八冠達成について、AI観、観戦記論、矢倉に対する思いなど、多岐に渡った。木村会長が聞き上手なので、専門誌にはない対談になっている。
連載記事は、美馬和夫氏の「将棋狂の詩」が連載24回目。今回と次回は番外編で、美馬氏の娘さん2人の将棋が取り上げられている。大会に出たときのものだ。
長女さんは振り飛車穴熊をマスターし、うまく捌く。そこで相手がココセを指し、1手トン死勝ち。
次女さんは、相手の飛車打ちの王手に玉を躱す。相手は頭金を打ち、次女さん投了。ところがこれが不思議な局面で、相手玉にも王手がかかっている。すなわち、次女さんが玉を躱したとき、玉の下にいた香の利きが通り、相手玉に王手がかかっていたのだ。相手はそれに気づかず、王手をかけてしまったというわけだ。
次女さん、自分が勝っていたのに、投了を告げてしまった……。
ここで「続く」となっているのがニクイ。次号が楽しみである。
ひとつ気になったことを記しておく。ある人の投稿に「将棋竜王戦」とあった。囲碁に竜王戦はないので、ここはふつうに「竜王戦」でいいと思う。これは編集時にカットしたら、作者の意に反してしまうのだろうか。よく分からない。
今号は60頁。いかにも薄く、自分が投稿していたらキリのいい64頁(4折ピッタリ)になっていたと思うと、我が怠惰がうらめしくなる。
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「将棋ペン倶楽部」掲載タイトル一覧・2023年版

2023-12-25 00:18:07 | 将棋ペンクラブ
「将棋ペン倶楽部」に掲載されたタイトルをまとめておこう。前回のアップが2021年2月16日だったから、2年10ヶ月ぶりの更新である。

・「青春の大阪」(会報37号・2002年春号)
・「運命の端歩」(会報39号・2003年春号)
・「旅先での将棋」(会報41号・2004年春号)
・「『まった』の是非」(会報43号・2005年春号)
・「将棋のご縁 関東交流会レポート」(通信25号・2005年夏号)
・「『共感の法則』とその周辺」(会報45号・2006年春号)
・「『LPSA』の未来はバラ色」(通信29号・2007年夏号)
・「文化祭1982」(会報48号・2007年秋号)
・「真部一男九段との思い出」(会報49号・2008年春号)
・「勇者の涙と己の恥」(通信31号・2008年夏号)
・「船戸陽子女流二段の決心」(会報50号・2008年秋号)
・「金曜日の楽しみ」(会報51号・2009年春号)
・「聖夜前日のドラマ」(会報52号・2009年秋号)
・「手つきについて」(通信34号・2009年冬号)
・「第六回将棋寄席」(会報53号・2010年春号)
・「奇跡の光景」(会報54号・2010年秋号)
・「将棋の文庫本」(通信36号・2010年冬号)
・「天童の美女」(会報55号・2011年春号)
・「忘却の角」(会報56号・2011年秋号)
・「忘却の角<完結編>」(会報57号・2012年春号)
・「聖夜の将棋寄席」(会報59号・2013年春号)
・「天狗の鼻を折られた日」(会報60号・2013年秋号)
・「女流棋士と駒落ちの話」(会報63号・2015年春号)
・「米長哲学の真意」(会報65号・2016年春号)
・「元日の観戦記2017」(会報67号・2017年春号)
・「将ペン駒落ち道場 天使か、鬼か」(会報68号・2017年秋号)
・「15歳の将棋」(通信51号・2018年夏号)
・「新春CI寄席」(会報73号・2020年春号)
・「ライバルとの戦いでの連敗記録」(通信56号・2020年冬号)
・「プロ棋戦での詰め上がり」(会報75号・2021年春号)
・「銀の妙手」(通信57号・2021年夏号)
・「投了図で双方持駒なしはあるか」(会報76号・2021年秋号)
・「美馬和夫祝勝会レポート」(会報78号・2022年秋号)
・「第35回将棋ペンクラブ大賞贈呈式レポート」(通信62号・2023年冬号)

前回より5本増えて、34本になった。2021年春号から秋号まで連続掲載。その前の2020年冬号を合わせると、怒濤の4号連続掲載である。
「プロ棋戦での詰め上がり」は、プロの実戦で詰み上がりまで指してしまった局面を載せた。プロでそこまで指すことは滅多にないが、思わぬ見落としや、投げるに投げられない悔しさなどが相まって、稀に出現する。
掲載した局面は雑誌に掲載されたものを、私の記憶を頼りに編集した。プロが探せばもっとあると思う。
「銀の妙手」は、名棋士の銀の妙手を載せた。升田幸三九段の「△3五銀」、中原誠名人の「▲5七銀」、羽生善治五段の「▲5二銀」、藤井聡太七段の「△6二銀」などである。銀はフットワークがいいので、妙手が出やすいのかもしれない。
「投了図で双方持駒なしはあるか」は、表題通り、投了の局面で双方に持駒がない場合を調べた。
結論から言うと、極端に早投げした場合を除き、そのケースはなかった。でもそこはそれ、これは……という局面も載せている。
「ライバルとの戦いでの連敗記録」も含め、この4本は我ながら面白い。よく書き切ったと思う。
「美馬和夫祝勝会レポート」は、第29回シニア名人戦東地区大会で優勝した、美馬和夫氏の祝勝会の模様を書いている(発起人:将棋ペンクラブ)。
…と、こう書けば威勢がいいが、実際は美馬氏が東西決戦で負けている。それには目をつぶり、「祝勝会」と銘打つところが、将棋ペンクラブ流である。
当日、美馬氏による東西決戦の自戦解説は爆笑モノだった。
そして今号の「第35回将棋ペンクラブ大賞贈呈式レポート」である。実はこの冊子を居間にほっぽっといたら、オヤジが「お前、文章がうまいじゃないか」と言った。表紙に私の名前を見つけ、読んだようだ。
オヤジが拙文を読んだのは初めて。オヤジは、同誌に33回も投稿が掲載されたことは知らない。もちろん、私がブログを15年近く書き続けていることも知らない。それでいいと思う。
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「将棋ペン倶楽部 通信62号」

2023-12-21 23:28:15 | 将棋ペンクラブ
「将棋ペン倶楽部 通信62号」が発行された。全52頁。
巻頭記事は「第35回将棋ペンクラブ大賞贈呈式レポート」で、不肖私が書いている。当ブログでは10月9日~11日に、同記事「B面」を上げている。これは私的な要素が満載だったので、通信号ではそれを極力排除し、客観的エピソードを加えた。これで「A面」になった。
じゃあそのぶん面白くなっているかといえば、さにあらず。やはり文章は、多少遊びがあったほうが面白いのだ。本文、とくに瑕疵はないと思うが、真面目すぎて面白くない。
ちなみにこうしたレポートを書く際、私は登場人物を多くするようにしている。そのほうが賑やかさが出ると思うからだ。同じ考えの人がいたらうれしいのだが……。
同レポートでは、バトルロイヤル風間氏も4コママンガで参加している。受賞者5名がそれぞれ主役になっているものだ。バトル氏のマンガに載るとは光栄なこと。これもペンクラブ大賞受賞の特典といえようか。
今号の目玉は、詰将棋作家・若島正氏のインタビューである。「詰将棋作家」と一括りにするにはあまりにも多彩な才能の持ち主で、とくに詰将棋創作にかけては、大大大天才だと思う。
本文に「詰将棋は頭を使わないのですぐにできちゃう」の一文が出てくるが、凡才の私は唸るのみである。宇崎竜童は「天から音符が降りてくる」と言ったし、手塚治虫は「マンガのネタは売るほどある」と言った。若島氏も然りで、新題が泉のごとく、次から次へと湧いてくるのであろう。
若島氏の才能は、もっともっともっと評価されていい。
美馬和夫氏の「将棋狂の詩」は、湯川博士氏との飛車香落ち対局。美馬氏は湯川氏と対局をしたのは初めてらしい。ちょっと意外な気もするが、私は湯川氏が将棋を指しているのを見たことがないので、頷けるところもある。
両者の対局は熱戦になったのだが、結果は読んでのお楽しみである。
そのほか、新人氏の投稿も2編。会報は書き手が限られちゃってきているので、新たな書き手は歓迎である。
そうそう、原稿の送り先がどこに掲載されているのか分からず、毎回探すのに苦労していたのだが、今回通信号の末尾に、送り先の掲載頁が記してあった。このさりげない親切がうれしい。
今号も面白い一冊だった。
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