税務署で申告するのは20年ぶりくらいだ。
今までは自分でパソコンで作って税理士にチェックしてもらって税務署ポストに投函してきた。
去年は生活の根底が覆って確定申告も深刻な状況になった、家を売ったことも初めてだし、売却したお金も通帳を通過しただけ、これってどんな数字になるのかわからない。
毎年チェックしてもらっていた税理士に相談したが私の立場が変わり、しかも申告締め切りの五日前では忙しい彼もどうしようもない。
間違えても嫌なので税務署に行くことにした、先月から申告の通知が税務署から来ているので見たら整理券が必要とのこと、スマホでも申し込めるというのでやってみた。
ところが買ったときからメールにトラブルがあって、メール書き込みで必ずひっかってしまって進まなくなる、いろんな方法が書いてあるがパスワード。ID、確認番号などでアウト、DメールにGメール、Yahoo!メール
何が何だか一時間やってもらちがあかない、だからいつも現場主義が一番早い、小さな画面などでやっていてもストレスが溜まるばかりだ。
目と耳と口と足は何のためについている?手にばっか頼っていてはいけない
税務署へ行って玄関で体温測定、消毒「整理券大丈夫ですか?」受付に聞いたら、四番目です、すぐ出来ます」とのこと。
昔、行ったときはカウンターを挟んで職員と向かい合ったが、今は立ったまま書類を書く、側面に職員が立って教えてくれる。
昔はいかめしいかにも税務署という顔つきの職員が多かったが、今は当然ながら息子くらいかもっと下の年回りばかりだ。
必要事項を書いたら別の場所でパソコンに入力、こちらもたったまま、私はパソコンが打てるので問題無いが、おばあさんなどはまったく無理で、職員がかかりっきりだ。
私も打ち込めるけれど控除額だとか専門用語があるから都度聞かなければならない。 職員にもレベルがある、税務の知識豊富な職員と、あまりわかってない職員といて
その度にベテランが自分の担当を離れて未熟な職員担当の相手をするから、出来る人は大忙しだ、結果どちらでもない職員はお客2人を担当することになる。
私も数字はたちまち打ち込むけれど、隣にいる職員はパソコン全く駄目なあんちゃんにかかりっきりで、1行打っては3分ほど待つことになる。
結局終わるのに40分以上かかった、でも終わった、職員も昔のように高飛車でなくフレンドリーであった。
ともあれ気になっていたことが一つ片付いて肩の荷が下りてホットした、あと5日で締めきりだったから。
結果今までにないほどの納付になった、年金の二ヶ月分が吹っ飛んだ、数字上は収入が多かったからだが、正常な取引で得た通帳に残るお金ではない、数字だけが横滑りしただけ。
一億の民の一人一人が数字は同じでも中身は全く違う暮らしをしている、そんな一人一人に合わせていたら役人も一億人必要になる、数字が同じなら内容に関係なく法律で一様にするしかないのが世の中だ。
私だって悪いことばかりではない、法律のおかげで得したことも何度もある、初期の消費税導入の時には法の盲点であたりまえにやっていても得したこともあった。
それに気づいて二年後くらいに法改正したが、全国で小さな商店はけっこう恩恵をいただいたはずだ、その反面、なんで今更というような悪法で思いがけない出費を強いられたこともある。
これは私の信念の一つだが、「良いこと悪いこと人生プラスマイナスゼロ」だから一喜一憂していられない、「ケセラセラ」なるようになると笑ってやり過ごせば良い日も来るさ。