検査が終わり、外科医と面談、「CTを見た限り転移は見られません、血液検査も特に問題はありません、ただ好中球の量が注意レベルなので、熱がでると急激に高熱になりますから、そういう時はすぐに病院に知らせてください」とのこと
それから質問をしてみた「食べ物はどうなんでしょうか?」「何を食べてもいいですよ、ただ柿は注意が必要、キノコなど繊維質のものは腸にたまりやすいので、ほどほどの量で」
「ラーメンとかステーキとか脂っこいものとかは?」「いいですよ食べてください、食べ過ぎなければいいですよ、よく噛んでくださいね、それと刺身など生魚は抗体がつくまでは控えた方がよいでしょう」
「酒はどうですか?」「飲んでもかまいませんよ、但し、たくさん飲むと大腸の他の部位でガンが生じることがあるので気を付けてください」
「それから次回の検査ですが、3か月に1回ずつ検査します、今日と同じく血液検査とCT検査です、次回は1月下旬です、術後半年に一回、内視鏡検査をします、ここでの検査は外科に関するもので、内科系の検査はしませんから、それは市の検診などを受けてください」とのことだった。
「老人は人に会いたくなったら病院へ行きなさい」という切ない笑い話があるが、まさに今日の病院はそれだった
自動ドアを入ったとたんに、かっての仕事場で私より二年後に入社して、30年くらい一緒に働いた20歳年下の女子が、病院の事務系で勤務していて、その人が今日は患者への案内係として働いていた
すぐに見つけて、忙しそうだから「今日は検査の日」と言って立ち止まらず放射線科へ向かった
そこで「最初は血液検査に言ってください」と言われて、検査室へ行ったら、もう30名以上居て、座る場所も無いほど
探したら、男性二人の真ん中が空いていたのでそこに向かったら、なんとそれは50代のボランティア仲間だった
ここでたまに登場する膵臓がんの80歳の先輩の長男さんだった、挨拶を交わして座ろうと思って、もう一人の方を見たら、それは先日一緒に飲んだばかりの同級生やっさんだった
「なんだ、知ってる人ばかりだ」「yottinさん顔広いからなあ」なんて苦笑い
待ち時間も退屈しなかった
15分くらいで番が来て、50歳前後の看護師の女性「血管細いですね」
「そうなんだよ、看護師泣かせだね」と言ったら彼女
「私もそうだったんですよ、年取ったら少し太くなりましたけどね、看護師泣かせでした」
「手の甲でもいいよ、前にもやったから」「そうですね、でも頑張って見ます」と言って腕に刺した
「血の勢いが無いので、少し時間がかかってごめんなさい」
「大丈夫もう慣れているから気にしないで」
「そうですか、助かります、私の指が冷たいのでごめんなさいね」
「かえってひんやりして気持ちいいから大丈夫」
なんて、とうとう最後までおしゃべりしながらの採血、こんな気さくな看護師さんは初めてで良かった。
帰りに支払いに行ったら、そこでまた鮮魚センターの時の仕事仲間の女性に会った、父の葬儀では過分な香典をいただいて気に留めていたので、ここで会って礼を言った
彼女は同級生の妹でもある、やはり田舎ということもあって、毎回知り合いに会う、これも楽しみではある。
霧の摩周湖