80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

115系をもう1編成仕立てる

2021-06-17 03:13:18 | 中央東線方面
クモユ141の連結相手となる115系1000番台冷房準備車5連は、前回投稿のとおり冷準車3両セットをお譲りいただいたことで一件落着となりました。

しかし、当初手持ち車両をやりくりして生み出すつもりで購入した増結セット(M付き)が余ってしまいました。また、もはや改造の必要がなくなったスカ色4両セットも、このままクローゼットに戻すのはなんだか寂しい気もします。



なにかうまい活用方法はないものかとネットを徘徊していたところ、こちらのHPにかなり詳しい編成履歴や豊富な写真が載っていることを発見。いろいろ見ていくうちに、JR化を翌年に控えた1986年11月1日現在の編成表のなかに300番台と1000番台を併結した貫通6連があったことを知りました。配置区は豊田です。

Mc115-317 + M'114-353 + T115-1027 + M115-1102 + M'114-1174 + Tc115-396

ここに組み込まれている1000番台の3両は新前橋から転入してきたとされていますが、サハ115-1027はどこかで見た番号だと思ったら、くだんの「スカ色1000番台4連」に組み込まれていた車両でした。1985年3月に新前橋へ転出し、約1年後に再び戻ってきた(転入時は三鷹区)ことになります。

余談ですがこのサハ、JR化後の1992年には先頭車化改造でクハ115-1512となって小山区に転出し、最後は再び長ナノC8編成の先頭車として中央東線に戻ってくることになるのは以前の投稿で書いたとおり。何とも遍歴豊富な車両ですね。
※サハ115-1027(クハ115-1512)の車歴はコチラ


話を戻すと、上記の貫通6連を仕立てれば、
①1980年頃:登場時のサハ115-1027入り4連 + 他の4連(時代的には0番台だったようです)の8連
②1986年以降:上記の貫通6連
の2通りの遊び方ができるということです。


300番台はプラ製品がありませんので手持ちのエンドウ製を使います。



ポイントはカプラーの変更。赤字の部分をTNカプラーに変更することで、本来の3連と上記の貫通6連の両方に使い回しができることになります。
Mc115-317 + M'114-353 + Tc115-396


製品にはカツミのACEカプラーが装備されています。これはアダプターを介して床板にねじ止めされていますので、台車の下側にあるネジを緩めてアダプターごと抜き取ります。



ここにTNカプラー(密連)を取り付けるのですが、伸縮機構が大きいためモハ114ではギヤが当たってしまい、そのままでは取り付けられません。



そこで、前々からやってみたかったTNカプラーのコンパクト化に挑戦してみました。加工後の写真しかありませんが、元々ある復元バネのフックをカットし、カプラー後部を切り詰めたのちφ0.8真鍮線を立て、ここに2/3ぐらいに切り詰めた復元バネを引っかける(真鍮線にはズレ防止の溝を切ってある)といった手順になります。



結果は上々。加工前(=下;ただし電連付密連の電連部分をカットしたもの)と比べるとだいぶ短縮されているのが分かるかと思います。なおカット部分は、台車の回転に合わせて円弧上に仕上げてあります。



一方のクハ115は、あわよくばカット無しで取り付けが可能ではないかと期待していたのですが、うかつなことにトイレの汚物タンクがあることを忘れていました。おまけにヘッド・テールライト消灯用のスライドスイッチが居座っており、万事休すかと思われたのですが・・・



スイッチのツマミ部分の「逃げ」を作った上で、さらにツマミ自体も1/4ぐらいにカットすることで、スイッチを移設せずに済ませることができました。なお汚物タンクの復元はペンディングとなっています。



ご覧のように、片側のみ、真鍮板から切り出した保持板をカプラーポケットの底にねじ止めすることで保持する形としました。Tc車は干渉するギヤがないのでカプラー本体のコンパクト化改造はしていません。



カプラー部分はこのようにユニット化し、t0.8mm(0.5+0.3)のプラ板の上に本体を乗せ、カプラーに元々ある穴にφ2mmプラ棒(手持ちの「透明ソフトプラボウ」)を差し込み、熱を加えてカシメてあります。



カプラーユニットは、床板の車体固定用ネジを使い、床板と一緒に共どめしてあります。



かくして300番台、1000番台混結6連が誕生しました。実車のモハユニットは新前橋区を出る段階でスカ色に変更されていたとの情報がありますので、実際はこのような混色編成ではなかったようです。模型も早く塗り直さないと...



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115系その後

2021-06-14 01:22:53 | 信州全般方面
前回の投稿でムリがありすぎる編成組み替えプランを開陳したところ、いつもお世話になっている東ウラ様より「1000番台冷準車あるヨ」とお声がけいただき、廉価にてお譲りいただきました。これがあれば変な改造や塗装替えをしなくとも登場当時の5連をすぐ再現できます。ありがとうございます。



高シマの番号になっていたのを長モトの番号に直します。最初、写真のようにセロテープで剥がそうとしたところうまく剥がれず、机の上に転がっていたヒノキの端材でこすったら綺麗に剥がれました。木は地肌を傷めないのでカッターの刃先でカリカリやるよりいいですね。爪楊枝でもいけるかな?こんど試してみよう。



モハ114はパンタをPS23に載せ替えているので「◆」マークを「●」の左に追加しました。細かすぎて四角いのか丸いのか判別つきませんけど。。笑



載せ替えたPS23パンタと、冷房準備車特有の間隔の詰まったベンチレーターの様子。前回の投稿ではさらに間隔を縮めようとベンチレーターの取付座をカットしましたが、こうしてみるとそこそこいい感じに狭まっているようにも見えるので、今回は手を付けないことにしました。



前回改造した中間増結セットを加え、長モトへの新製配置直後をイメージした冷房準備車5連の完成です。室内加工(端部ロングシート化、室内灯実装)は第二次工事での実施を予定。



クモユ141の方は、側板と屋根の継ぎ目処理(第一次)を行い、ヘッド・テールライトケースを取り付けました。




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大ごとになってきた・・・

2021-06-09 15:08:35 | 信州全般方面
「横軽を越えた普通電車」シリーズとして始めたクモユ141+115系1000番台冷準車ですが、115系の方がなんだか大変なことになってきました。

手持ちのクルマに中間増結用2両を足して5連にする話は前に書きましたが、その手持ちの候補として「中央線スカ色4連」と「新長野色3連」を用意しました。前者は主として甲府ローカルの置き換え用として1編成だけ三鷹区に新製投入されたサハ115を含むレア編成で、TOMIXはよくも製品化したものだと思います。これらは譲り受け品で、この他に自前で中間増結セットを購入しました。



さて、中央東線マニアがそんなレア製品を潰していいものかというご意見もあろうかと思いますが、言うて量産品ですし、サハは3連2本でサンドイッチにして使うものという強い固定観念(笑)がある管理人にとって貫通4連はあまり魅力的ではありません。この前提で両者を比較すると・・・

○スカ色4連:グレーHゴムなので車体の色替えだけでOK。一方サハ115が余ってしまう
○新長野色3連:余りは出ないが、黒Hゴムなので色替えのほかHゴムのグレー化も必要

ということで、グレーHゴムのまま使えるスカ色4連をタネ車にすると決めたのですが、余ったサハ115をどうするかいろいろ悩みました。
実車の経歴を調べてみると、中央線を退役後にクハ115-1500番台(1512)に改造され、東北・高崎線方面を走ったのち長野に転じて再び中央線に舞い戻ったとされています。長ナノのC8編成の先頭車として最近まで活躍したということです。

これはヤバいです。琴線に触れてしまいました。

「よし、模型でもクハ115-1512に改造しよう!」ww


かくしてこのような編成組み換えプロジェクトの爆誕であります。比較候補のはずだった新長野色をベースに足りないモハユニットを新規購入して充当し、クハ115-1512を組み込んでC8編成一丁あがりです。いや、色替えだけでなく首のスゲ替えも多発するかなりカオスなプロジェクトなので簡単に一丁あがり!とはいかないでしょうに。ああ、クモユ141というパンドラの箱を開けたばっかりにこんなことに・・・。




で、騒ぎの発端となったクモユ141ですが、こちらはこちらで粛々と進めています。
t1.0×W32mm真鍮板を使い、ウエイトを兼ねた床下機器取付板を切り出します。



床下機器の多くは市販品が使えますが、一部のパーツはヒノキ材とプラ板で自製しました。上段が主抵抗器で、下段は左が主制御器、右が蓄電池箱です。



取付板に一式を組み付けたところ。左端にある四角い箱はC-1000コンプで、なかなかお値段の張るトレジャータウンの製品(旧モリタの金型を引き継いだもの)をフンパツしたのですが、表からはほとんど見えないという残念な結果となりました。



床板には溝を掘り、配線用のエナメル線を通しておきます。



乗務員ステップはエンドウのパーツ、ジャンパ栓はKATOの12系客車の端梁Assyから切り出した「なんちゃって」品です。



マットブラックで塗装してからすべてを組み付けたところ。単独での運転は考えていないためトレーラーです。



車体の方は屋根の継ぎ目などのパテ埋め中です。




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クモユ141の連結相手

2021-06-06 04:20:57 | 信州全般方面
前の投稿にも書いたように、クモユ141は新潟ローカル70系との併結を想定して購入したものでした。

しかし、その後いろいろネット情報などを見ていくうちに信越本線系統で活躍した仲間もいたと知り「横軽仕様」で製作することに方針転換。全部で10両製造されたうち、宮原に新製配置された6~10がのちに長野へ転じたとか。

で、その主たる連結相手はというと、長野・松本エリアの70系・80系の代替として新製された115系1000番台・・・ということなので、アクラスの80系つながりで、「横軽を越えた普通電車シリーズ」にこれを加えることにしました。もう勝手にシリーズ化しちゃってます。このままいくと107系にも手を出しそうな勢いですw

時代設定はというと、こちらのブログに掲載されている、足回りに雪をまとって山を下りてきたばかりのクモユ141+115系5連という、まことに美しく模型的な写真に魂を持って行かれ、新製当初の「冷房準備車5連」仕様でいくことにしました。


てなわけでいつもの瞬間湯沸かし器(←これ死語?)的な着工動機につき、長期戦になるスクラッチはやめてプラ完成品の改造でまかなうことにします。
1000番台の冷房準備車(TOMIX)は2017年に製品化されていますが、今では入手が難しいのと財政面から増結2両(ただし新製冷房車)だけ新規購入し、残り3両は手持ち品の改造でいきましょう。

こちらさっそく入手した増結2両(T)セット。前回ロット品ですが某メジャー模型店で奇跡的に在庫がありました。



新製冷房車と冷房準備車は一部のベンチレーター配置が違っていて、富さんは「ちゃんと作り分けました~ドヤ!!」って言ってましたが、量産品で金型を作り分けるなんてことはしないよな~って思って分解したら案の定おもしろいことになってました。

例えばモハ114でいくとパンタとクーラーの間のベンチレーター間隔が準備車は狭いのですが、パンタ側のを見ていただくとわかるとおり、通常は2本脚のところ、1本脚のベンチレーターをクルっと回転させて位置を移動するというギミック!が備わっておりました。ちなみに右側は比較のために外したものですが、タネ明かしをしてバチが当たったのか知りませんが脚が折れてしまいました、、泣



しかし、取付位置はというとやはり共用では無理があるようで図面と重ねてみるとまだ間隔が広い。取付中心がボックス席の窓にかかるぐらいの位置じゃないといけませんねー。。



しかも、ただ回転させただけじゃベンチレーターのポッチ(ボルトの頭)が逆になっちゃうww(向こう側にないといけない)。富さんの製品画像をみるとちゃんと正規の向きにポッチがあるように見えるので、まさかのベンチレーター2種類作り分けですか???



いずれにせよ冷房準備車の製品が手元にないので検証できません。単なる妄想だったらゴメンナサイです。。

で、結局どうしたかというと、パテ埋めしないお手軽改造としてまず取付穴をカットして目立たないようにしてから、カット跡が見えないギリギリの位置までずらして接着剤で取り付けました・・・って書いたけど、改めて写真見たら微妙に見えてますねー。ま、走っちゃえば・・・(以下略)



だいぶ寄ったでしょ?欲を言えばもう少し寄せたいところですが、お手軽加工でここまで寄れば御の字ではないかと。



肝心の「冷房準備フタ」は有難いことに譲り受け品が大量にあったのでそれを活用。車体の方は、2枚目の写真の右端にチラっと写ってますが、こちらもクーラーとは別に準備フタ用の穴も開いている共用品だったのでそのまま取り付けられるはずなのですが、なぜか非常に硬く、奥まで押し込んでも浮き上がるので脚を全部カットして両面テープで貼り付けました。接着しちゃうと冷房化できないので。(そんなことは多分しない笑)



はい、こんな感じでまずは中間ワンユニットの冷房準備車が誕生しました。あとパンタも低断面トンネル用のPS23に換装してあります。




クモユ141は少しだけ進展。屋根板を貼り、下回りは台車とカプラーを仮に組み付けました。



台車は手持ちの小高のDT21を使用。付属の車輪は車軸が少し細っていたので日光のものに交換。同じナット式だからなのかピッタリでした。TOMIXのスノープラウもボルスター懸架で問題なく付きました。それにしても小高の台車って、時代が時代なんでデザインこそぼってりしてますが、軸受メタルが入ってたり黒染め車輪だったりと、なかなか高級品だったんだなあと感心させられます。



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いいユだな

2021-06-03 14:41:33 | 信州全般方面
ババンババンバンバン♪

はい。というわけで、また怪しげなノリでお届けします。

レイアウト改築と併せて仕掛り品・退蔵品置き場を整備している話を前に書きました。右から左へただ移動するという単純作業ですが、つい中身に惹かれて箱を開けてしまうとどうなるか・・・



ムム、、KATOの空き箱に入ったクモユ141。これはTOMIXの70系新潟ローカルを導入したときに、相棒がクモニ83だけじゃ寂しいからと買い付けたアレではないか。。



本蓮沼の有名店で衝動買いした小高のキットと自家ストックパーツの詰め合わせ。うぅぅむ・・・据え膳食わぬはモデーラーの恥!



てことで1日目終了(笑)。



出来がビミョーな真鍮製前面は窓枠を除いてペーパーで新調しました。



側板関係では、乗務員ドアをツライチに仕上げ、手すりの溝を切り込んでいますが、郵便室ドアはキットのパーツを無加工で貼っています。ただアルミサッシはさすがにゴツいので作り変える予定。あと、キットには付属しない内貼りを、#400スノーマット紙から切り出して貼っています。



これ以上追番付きの製作記事を乱立するのもナンなので、こっそりまったり作っていきます。


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