おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
株式会社 インターリード 取締役 土屋 邦彦さん(M&Kパートナーズ代表、ヒューマン・ギルド会員)から伺った元気の出る話を紹介します。
日本が高度成長期にあった1973、4年頃、当時日本IBM社にお勤めの土屋さんは、約10年の名古屋での営業から抜擢され、新任の営業課長として意気揚々と上京したのですが、最初の仕事は、よりによって古いユーザーからの解約通知の処理。
当時のIBMの大型コンピューターはレンタルで、返却されると使用料金が入らなくなり、大きな痛手です。
土屋さんは、忘れもしないのですが、1月19日東京は珍しく大雪。客先はIBMから日立製のコンピューターに乗り換える事を既に決定しており、挽回の余地はありませんでした。
重い気持ちで客先に向かうことになりましたが、その時思い出したのは尊敬する上司から教わった言葉でした。
「お客様は永い付き合いになる。良い時も悪い時もある。悪い時こそお客様に感謝してお礼を言うことだよ」
土屋さんは、長い間IBMの機械を使っていただいたことに感謝するお礼状を作成し、解約書とともに持参しました。
土屋さんがお目にかかったのは、当時、客先情報システム室のA室長とB次長でした。
初対面の名刺交換をしながら、「こんな形で、お会いするなんて・・・」と、土屋さんはおそるおそる、解約書とお礼状をお渡ししたところ、お客様は一瞬ビックリした表情を浮かべました。
手続きを終え、会社を出た時に後からB次長が追いかけてきました。
近くの喫茶店でB次長は「長年のIBMユーザーでありお世話になってきたので、どんな罵詈雑言を浴びせられてもと覚悟していたのに、お礼状を頂くなんて考えもしませんでした。分かりました。3年待ってください。きっとIBMに戻しますから・・」とおっしゃいました。
3年後、B次長の言葉どおり、旧ユーザーは本当に日立からIBMに戻ってきました。もちろん、その時の担当営業マンの並々ならぬ努力が功を奏したのですが、土屋さんもささやかですが、密かに貢献したのだと大いに喜びました。
日本IBM㈱で営業および研修を32年間経験し、退職後、㈱TPIジャパンで12年間心理学を基にした” 意識改革/目標達成”プログラムを担当した土屋さん、現在は、株式会社 インターリードの取締役として終始一貫して” 意識改革/目標達成”プログラムに従事。商いの原点が感謝にあることを私に教えてくれました。
私は、土屋さんが講師を務められる第3回意識改革/目標達成(PMVA) 公開講座に申し込み、6月18日(金)~6月19日(土)それぞれ9:00~18:00の受講を楽しみにしています。
<お目休めコーナー> 萩・高杉晋作生家にて