おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
著者に興味を持って買った本の紹介です。
『世界は経営でできている』(岩尾 俊兵著、講談社現代新書、990円)
私の岩井俊憲とは「岩」と「俊」の二文字が重なります(あまり関係ないか)。
学生時代に父親の経営する会社が倒産したことも重なります(進路に少し重なるところがあります)。
学術書ではなく【経営】をテーマにしたエッセイです。
《仕事から家庭、恋愛、勉強、老後、科学、歴史まで、人生がうまくいかないのには理由があった!
人生に不可欠であり、一見経営と無関係なことに経営を見出すことで、世界の見方がガラリと変わる!
東大初の経営学博士が明かす「一生モノの思考法》
を謳い文句にしています。
【中卒自衛官】などと共に【高認試験】東大初の【経営学博士】などがあって、本を読みながらいろいろ調べてみました。
別の『13歳からの経営の教科書ー「ビジネス」と「生き抜く力」を学べる青春物語』(KADOKAWA)では、著者についてこんな著者紹介がありました。
●岩尾 俊兵:慶應義塾大学商学部准教授。
平成元年佐賀県有田町生まれ、父の事業失敗のあおりを受け中学卒業と同時に単身上京し陸上自衛隊に入隊、高卒認定試験(旧・大検)を経て、慶應義塾大学商学部卒業、東京大学大学院経済学研究科マネジメント専攻博士課程修了、東京大学史上初の博士(経営学)を授与される。
大学在学中に医療用ITおよび経営学習ボードゲーム分野で起業、明治学院大学経済学部専任講師、東京大学大学院情報理工学系研究科客員研究員、慶應義塾大学商学部専任講師を経て現職。
さて、この本に一貫するスタンスを私なりにまとめておきます。
ごくシンプルで、以下につきます。
◎課題の目的を理解し、その目的にマッチした最適な手段を選択すること
経営戦略論も講じる著者らしい考え方です。
「はじめに:日常は経営でできている」には、本書のエッセンスが書かれています。
《結論を先取りすれば、本来の経営は『価値創造(=他者と自分を同時に幸せにすること)という究極の目的に向かい、中間目標と手段の本質・意義・有効性を問い直し、究極の目的の実現を妨げる対立を解消して、豊かな共同体を創り上げること』だ。
この経営概念の下では誰もが人生を経営する当事者となる。
幸せを求めない人間も、生まれてから死ぬまで一切他者と関わらない人間も存在しないからだ。他者から何かを奪って自分だけが幸せになることも、自分を疲弊させながら他者のために生きるのも、どちらも間違いである。『倫』理的な間違いではなく『論』理的な間違いだ。》
アドラー心理学の【目的論】にも通じるこの本を活用するならば、私たちが直面するライフタスク(特に勉学も含む「仕事」を中心としたタスク)がラクにこなせる本です。
私には、やっと見えてきました。
◎頭のいい人=問題解決力のある人
=課題の目的を理解し、その目的にマッチした最適な手段をもとに行動できる人
だということです。
来年に出す本には、この原理を書こうっと!
なお、同じ【東大】ブランドで、勉強法について書いた過去記事の紹介です。
■『東大教授が教える独学勉強法』(柳川範之著、草思社文庫、650円+税)を読んでいて、2018年10月4日付けと10月5日付けブログで「勉強法の本の紹介:『東大教授が教える独学勉強法』」として2日に渡って書いています。
著者が慶応義塾大学の経済学部の通信教育課程の科目試験を受けるためにシンガポールから一時帰国をしたついでに、東大の伊藤元重先生の授業にこっそりもぐり込んだ時のエピソードが語られた講演が思い出されます。
何だか岩尾氏の本と共通点があるようです。
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