おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
今週は、今日が外部で公開セミナー、13日(木)、14日(金)は会津若松出張、来週も研修の日々が続くため、昨日(10月11日)はオフィスで研修用の資料作りに没頭していました。
さて、「ユングからアドラーが見えてくる」シリーズの9回目です。
今までの8回は次のとおりです。
ダラダラと続けています。
1回目 9月17日
2回目 9月18日
3回目 9月24日
4回目 9月27日
5回目 9月30日
6回目 10月1日
7回目 10月4日
8回目 10月5日
アドラーよりも5歳年下の1875年生まれで、第一次世界大戦も第二次世界大戦も経験して1961年まで86年も生きたユングと違って、1937年5月28日、スコットランドのアバディーンの大学で講演が予定されていたアドラーは前日観た「大障壁」という映画の余韻を楽しみながら散歩に出かけ、その数分後にユニオン・ストレートで心臓発作のために倒れ、救急車の中で息を引き取りました。
67歳。突然の死でした。
このところの情報は『初めてのアドラー心理学』(アン・フーバー、ジェレミー・ホルフォード著、キャスリン・ハイアット イラスト、鈴木義也訳、一光社、1,500円+税)からいただいております。
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初めてのアドラー心理学 |
Anne Hooper,Kathryn Hyatt, Jeremy Holford,鈴木 義也 |
一光社 |
ただし、この本の中には、アンスバッハー夫妻のことやいくつかに「ちょっと違うのでは?」というところがあるので、正確さという点では『アドラーの生涯』(エドワード・ホフマン著、岸見一郎訳、金子書房、7,400円+税)を参考にしたほうがよさそうです。
ともあれ、読みやすさ、面白さを求めると、『初めてのアドラー心理学』も捨てたものではありません。
さて、アドラーの晩年の話です。
1935年9月に家族(妻のライサ、長男のカート)をアメリカの地に迎えたアドラーは、家族と共に住んでも講義、診療、インタビューという過酷なスケジュールを変えませんでした。
彼は、アメリカで最も有名で最も謝礼の高い講師になっていたのです。
ワーカホリック状態で、咳の出る悪性の風邪に罹って咳には血が混じるようになっても、公的使命を帯びたアドラーは、休むことなくライサと共にヨーロッパに渡り、彼女をパリに滞在させておいて、4月からの連続ツアーの一貫でスコットランドに渡り、そこが最後の地になったのです。
次回は、ユングの晩年と死で最後とするつもりです。
<お目休めコーナー>10月の花(12)