○上野の森美術館『大兵馬俑展~今、甦る始皇帝の兵士たち~』
http://www.ueno-mori.org/
この展示会は「発掘30周年記念事業」だそうだが、「始皇帝の兵馬俑」が日本人の一般常識になったのはいつごろからなんだろう? 私は1981年に西安郊外の始皇帝陵に行ったときは、ほとんど予備知識がなかった。「博物館」なる建物に入ってみたら、広大な発掘現場の覆い屋になっていて、露出した地面に、デカい発掘品がごろごろ並んでいる様に驚愕した記憶がある。
兵馬俑にも、芸術性の高いもの・低いもの、いろいろあるようだが、ざっと見たところ、今回の展示には「一般文物」しか来ていない。1点で主役を張れるほどの作品は(兵馬俑以外の文物も含め)、残念ながら見あたらないのだ。
兵馬俑の面白さは、本当のところ、「量」である。それは、あの広大な発掘現場で「モブ」としての兵馬俑を見ないと味わえない。この展示会では、最初の展示室が、複数の兵馬俑とその破片(残俑)を用いて、あたかも発掘現場の再現のように構成されており、それなりの効果をあげている。
しかし、一般1,300円を払う価値があるかどうかは疑問である。実は美術館の入口には、複製品の兵馬俑が置いてあって、「兵馬俑と一緒に写真が撮れる」コーナーができている。もしかすると、これだけ見て帰ってもいいような気もする。
http://www.ueno-mori.org/
この展示会は「発掘30周年記念事業」だそうだが、「始皇帝の兵馬俑」が日本人の一般常識になったのはいつごろからなんだろう? 私は1981年に西安郊外の始皇帝陵に行ったときは、ほとんど予備知識がなかった。「博物館」なる建物に入ってみたら、広大な発掘現場の覆い屋になっていて、露出した地面に、デカい発掘品がごろごろ並んでいる様に驚愕した記憶がある。
兵馬俑にも、芸術性の高いもの・低いもの、いろいろあるようだが、ざっと見たところ、今回の展示には「一般文物」しか来ていない。1点で主役を張れるほどの作品は(兵馬俑以外の文物も含め)、残念ながら見あたらないのだ。
兵馬俑の面白さは、本当のところ、「量」である。それは、あの広大な発掘現場で「モブ」としての兵馬俑を見ないと味わえない。この展示会では、最初の展示室が、複数の兵馬俑とその破片(残俑)を用いて、あたかも発掘現場の再現のように構成されており、それなりの効果をあげている。
しかし、一般1,300円を払う価値があるかどうかは疑問である。実は美術館の入口には、複製品の兵馬俑が置いてあって、「兵馬俑と一緒に写真が撮れる」コーナーができている。もしかすると、これだけ見て帰ってもいいような気もする。