見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

《人生幾度秋涼》始まる

2004-10-19 23:19:55 | 見たもの(Webサイト・TV)
○連続電視劇『人生幾度秋涼』30集

http://ent.sina.com.cn/v/f/rsjdql/

 CCTVの新作ドラマ。本国では今年の夏に放映されたもの。スカパーでは先週から始まった。毎週日曜日の夜に2話ずつ放映されるようで、比較的落ち着いたペースで見ることができそうである。

 時代は民国初期、北京南城の海王村街には古玩(骨董品)店が軒を連ねていた(もちろん瑠璃廠を念頭に置いた設定である)。尚珍閣の店主・周彝貴は、先代の主人から「決して利に走った商売をしてはいけない。利に走れば眼が曇る」と教えられて店を引き継いだ。別の骨董店を営む富嗣隆は、豊かな財力に恵まれ、京劇の劇団のパトロンでもあった。

 そんな感じで物語が始まったばかりである。富嗣隆を演じるのは”皇阿瑪”張鉄林。皇帝役しか見たことがなかったので、老百姓の扮装が新鮮。このおじさん、いつもご陽気で好きなんだけど、どうも今回は野心家の悪役らしい。でも、ドラマの終わりでは京劇ふうの発声で主題曲も歌っていて、聴かせる。

 ドラマの見どころは、こだわりの”京味”(古きよき北京らしさ)である。骨董家協会(世界収蔵家協会)の全面協力の結果、劇中に使われた骨董の7割は本物で、最も高価なもの3点(明成化時代の闘彩鶏缸杯(※こんなのか?)、釉里紅の大瓶、藍釉の花挿)は、合計で一億元を超えたとか。

http://www.toukagen.com/cgibin/chahai4/cb-0401.html

 おもしろいことに、大陸の作品なのに、タイトルロールは全て繁体字である。しかも「主演」とか「導演」というロゴが凝っていて、古籍の版心っぽく作ってある。ドラマが描いている時代の雰囲気を大事にするとこうなるのかな。もっとも、私は繁体字の字幕(中国語)になじみが薄いので、ちょっと辛い。

 そのほか、監督のもとに、台湾のある老人から長距離電話がかかってきて、子供の頃に離れたきりの北京の風景を思い出したと感謝を込めて語ったとか、ネットにはいろいろ面白いエピソードが流れているようだが、あまり先走るのはやめておこう。

コメント (3)
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