「ガンパレード・マーチ 九州奪還４」 榊涼介

　この大都会に林立するビルは人類にとっては城塞だった……。

　若松半島方面で幻獣の大規模反攻が始まった。
　沿岸の砲台、海上の艦船からの攻撃による損害を無視して続々と上陸し、自殺的な攻撃をしかける幻獣の群に、第601独立混成旅団はついに壊滅。
　だが、荒波・岩田の指揮する西部方面軍はその動きも計算に入れていた。味方がどんなに劣勢なときも温存して動かさなかった、虎の子の地上攻撃機部隊を投入したのだ。
　一方、東京で幕僚や官僚相手に奔走していた善行は、会津閥の結束に悩まされ続けていた……。

「首相にも念を押されたと思うが、そなたらはトカゲの尻尾でもあるのだぞ。そして俺はそのトカゲの尻尾のファンなのだ」
　善行大佐に警告する芝村中将の言葉。

　九州奪還編の４。ついに口絵がすべて地図になりました(笑)。キャラが表紙の使い回ししかないじゃん。巻末の登場人物紹介もほとんど戦闘序列だし、ミリタリー系入門用ライトノベルになりつつあります……。
　森さん、ブータ大活躍。茜も周囲にバカにされつつ実力を発揮。5121もなんとか善行の指揮しない戦い方を呑み込みますが、一方で凡人小隊や紅陵女子α小隊は内部から崩壊し始めます。薄氷を踏みつつ始動した百二十一号作戦は成功するのでしょうか。

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