付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「お召し上がりは容疑者から」 似鳥鶏

2013-09-23 | 食・料理
「『1人の生命は、全地球より重い』っていうなら、1人の生命を奪った罪だって、地球を壊すより重いはずじゃないですか」
 だいたいの場合、法律による裁きというのは、死人に口なしで被害者が軽んじられ、犯人の人権が守られるものなのだ。

 惣司智は突然勤めを辞めると、兄の季の喫茶店に転がり込んでパティシエを始めた。そのお菓子の評判はお客に好評だったけれど、困ったお客も出没するようになった。
 県警本部長の秘書室の直ちゃん。
 智の元の職場は警察で、彼はその中でも腕利きの警部だったということで、彼の力が必要な警察は四方八方に捜索の手を伸ばしていたのだ……。

 最近流行の「お店ミステリ」ですけれど、日常系ミステリでもないし、安楽椅子探偵とも違います。難解な殺人事件に次々に巻き込まれ、かなりやりきれない結末になることも少なくありません。それでも最後はお菓子に絡めてお話を結末に持っていくストーリーが4篇。
 本当に、あの事件だっていちばん悪質で元凶は放射脳であって、でも強情な愚かさが裁かれることはないのです。
 うん。やっていいと思うよ。心のこもらない上っ面の言葉で等価交換は無理です。

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コメント
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